ただ、ここへきてやはり着目したいのは駒である。コロナ禍にも見舞われ、いつも以上に厳しい長丁場になった大河のなかで、ヒロインとして完走。にもかかわらず、評価はあまりかんばしくないため「麒麟」女優のなかでも貧乏くじを引いた感が否めない。

 本能寺の変にもなんらかのかたちで絡むのだろうが――。終わりよければすべてよしということもある。ここはぜひ、彼女がヒロインでよかった、と多くの人が思えるような生かし方がされていることを期待したい。

宝泉薫(ほうせん・かおる)/1964年生まれ。早稲田大学第一文学部除籍後、ミニコミ誌『よい子の歌謡曲』発行人を経て『週刊明星』『宝島30』『テレビブロス』などに執筆する。著書に『平成の死 追悼は生きる糧』『平成「一発屋」見聞録』『文春ムック あのアイドルがなぜヌードに』など

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宝泉薫

宝泉薫

1964年生まれ。早稲田大学第一文学部除籍後、ミニコミ誌『よい子の歌謡曲』発行人を経て『週刊明星』『宝島30』『テレビブロス』などに執筆する。著書に『平成の死 追悼は生きる糧』『平成「一発屋」見聞録』『文春ムック あのアイドルがなぜヌードに』など

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