■映画ではシングルマザー役に挑戦

「一方、先が見えないような作品を受けてしまうクセがあるとインタビューで明かしていたこともあります。最初からゴールが見えているよりも、ワクワクするそうです。また、環境には大満足しているが、どうしても自分自身に飽きてしまうとも話していましたね。そんな好奇心旺盛なところからも、頭の良さを感じさせます。賢い人は想像力が豊かなだけでなく、新しいことに次々と挑戦していくんです」(同)

 小学校の頃から舞台女優になるのが夢で、早稲田大学の演劇研究会に入るのが夢だった高畑。それを叶えるべく、塾に通って猛勉強の末、地元で有名な難関の中高一貫の女子校に進学したのは有名な話だろう。上京後はミュージカル女優としてのキャリアを積み、大学に進学。学生生活を送りながら女優、さらに歌手と“3足のわらじ”で活躍。演技力に加え、こうした意志の強さやクレバーさから「この人の作品だったら大丈夫」という安心感を視聴者に与えてくれるのかもしれない。

 ドラマウォッチャーの中村裕一氏は、高畑の今後についてこう分析する。

「これだけ主演作が続くということは、裏を返せば、主役を務めることができる演技力と器の持ち主であることの証明でもあります。派手さには欠けるかもしれませんが、凛とした強さを表現させれば同世代の俳優の中でもピカイチではないでしょうか。さまざまな個性的なキャラクターが集まる群集劇の中でも、しっかり輝きを放つタイプです。それもきっと、ミュージカルの舞台で培ってきた度胸と多彩な表現力の賜物だと思います。一方で、CMなどで見せる庶民的な笑顔も非常に魅力的。親しみやすさの中に隠れた芯の強さが多くの人の共感を呼び、心を捉えて離さないのではないでしょうか。今の彼女なら、きっとどんなキャラクターでも難なく演じられると思いますので、これから先も実力に裏打ちされた安定感のある芝居を見せてほしいです。今春公開予定の映画『明日の食卓』ではシングルマザーの大阪のオカン役で出演することも決定しており、どう演じるのかも楽しみですね」

 主演ドラマは決して外さない高畑。今回の連続ドラマでも好結果が期待できそうだ。(丸山ひろし)

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丸山ひろし

丸山ひろし

埼玉県生まれ。大学卒業後、出版社に勤務し雑誌編集業務に従事。その後ライターに転身し、現在はウェブニュースや、エンタメ関連の記事を中心に執筆している。

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