親子の受験といわれる中学受験も本格シーズンに入った(c)朝日新聞社※写真はイメージです
親子の受験といわれる中学受験も本格シーズンに入った(c)朝日新聞社※写真はイメージです

 親子の受験といわれる「中学受験」。関東圏で入試が始まり、本格シーズンを迎えました。経験したママライターが、この時期特有の悩みや疑問についてつづります。今回は、直前期の子どものストレスについて。

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 中学受験で親は、食事や風邪予防などの健康管理はもちろん、塾や模試会場への送迎、願書作りなど、サポートをすることがたくさんあります。勉強面でも志望校の出題傾向を探り、わが子のウィークポイントを把握、あちこちから似たような問題を探してプリントにまとめる作業までこなしている親も少なくないでしょう。

 これらもたいへんですが、一番の悩みどころは、大事な時期なのに、子どもの気持ちが見えなくなって距離を感じてしまうことかもしれません。それでなくても早い子であれば反抗期がちょうど始まっているころ。親の言うことにも素直に従わず、ふてくされたり、突っかかってきたり……。親子喧嘩をするのも疲れますが、それ以上に、会話が少なくなったり、情緒不安定になったりする様子を見るのは、親にとってはしんどいものです。
 
 受験直前になれば、どんなタイプの子どもでも、ストレスを感じているはずです。成績がいい子でも、トップ校にいけなかったら今までの努力が無駄になるのではないかという不安はあるでしょうし、成績が悪い子なら、自分なりに頑張っているのに、やることは山積みで押しつぶされそうな気持ちになっているかもしれません。
 
 わが子は、それまで学校からまっすぐ帰宅していたのが、徐々に帰りが遅くなり、塾に遅刻して行くようになりました。「学芸会の準備で遅くなった」「学校を休んだ友達にプリントを届けていた」などさまざまな理由をつけていましたが、あまりにも続くので不審に思い、学校に問い合わせたところ、そのような事実はなく、友達の家に立ち寄って、ゲームをしてから家に帰って来ていたようです。きっと、勉強しても模試の結果に反映されず、モチベーションが下がり、ストレスの発散場所を自然と探していたのかもしれません。

 実際、私は周囲の親たちから、子どものストレスを心配する話を聞きました。

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