3種類の不動産業者を見極めよう※写真はイメージです(写真/Getty Images)
3種類の不動産業者を見極めよう※写真はイメージです(写真/Getty Images)

 誰もが一度くらいは、“家探し”で不動産業者のお世話になったことがあるだろう。自分の希望にかなった家や土地を探すためには、いい不動産業者との出会いが欠かせない。ここでは、不動産・建築業界取材歴20年超の業界紙記者が、付き合うのをお勧めできない「ヤバい不動産業者」について、その見極めのポイントをお伝えする。

■不動産業者が待ち構える年末年始

 12月と1月は不動産業者にとって重要な時期だ。新年度に向けて賃貸物件を探す人、家づくりのために土地を見つけたい人、安価に住まいを得るために中古住宅をチェックしたい人などが、年度末3月の入居に向けて一斉に物件情報を求めて動き始めるからだ。

 不動産業者は、年間で最大の売り上げが見込める3、4月を万全な状態で迎えるため、12月から1月にかけての問い合わせ客を自社で囲い込み、年度末の収益を確保しようとしてくる。今年はコロナ不況の影響で不動産の個人消費はなかなか読めないこともあり、不動産業者は例年以上に「がっついている」とも聞く。百戦錬磨の不動産のプロが手ぐすね引いて待ち構えているさなかに、何も知らない素人がのんきに物件探しに行くのは、なんとも危なっかしい。

■営業担当者のやり方に違和感を覚えたら要注意

 一般的に、土地や住宅を探すときには、雑誌やインターネットなどで物件情報を検索して資料請求し、不動産業者に問い合わせをして物件を見に行く、という手順をとることが多いだろう。そこで第1のチェックポイントは、最初の接点となる「問い合わせ時の業者の反応」だ。

 不動産のポータルサイトや業者のウェブサイトを通じて問い合わせるときは、所定のフォーマットに必要事項を書き込み、送信する。たいていは一両日中に、来社面談の打ち合わせに関する返信が来るはずだ。場合によっては営業担当者から直接電話が来ることもあるだろう。この段階では以下の点に気をつけたい。

・返信が数日かかるようなら要注意
 本来、新規顧客の問い合わせには飛びつくはずの営業担当者が数日も放置するというのは、「社内の情報処理に問題がある」「担当者のモチベーションが低い」など、あまり望ましくない事情がうかがえる。

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