Jリーグ1年目は活躍した名古屋のジョーだが… (c)朝日新聞社
Jリーグ1年目は活躍した名古屋のジョーだが… (c)朝日新聞社

 コロナ禍の中で幕を閉じた2020年のJリーグ。川崎の圧倒的な強さ、大卒ルーキーの活躍などとともに目立ったのが、外国人選手たち活躍ぶりだった。

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 最もセンセーショナルだったのが、ケニア代表FWオルンガ(柏)だ。1994年3月26日生まれの26歳。2018年の加入初年度は、8月移籍もあってリーグ戦10試合3得点と大きなインパクトは残せずにチームもJ2に降格したが、昨季は1試合8得点を記録するなどJ2で計30試合27得点の大活躍。そしてJ1に復帰して迎えた今季、2月22日の開幕・札幌戦で2得点を決めると、リーグ再開後の第5戦・湘南戦から第11節・神戸戦まで7試合連続ゴールの離れ業をやってのけた。

 身長193センチ、体重85キロの体躯は強靭かつしなやかで、左足シュートは強烈で無慈悲。並居るセンターバックたちを圧倒的なフィジカルで吹き飛ばしながら1試合1得点のハイペースで得点を重ね、最終的に28得点をマーク。2位に10点差をつけて得点王に輝いた。かつてのエムボマ級、あるいはそれ以上のインパクトだった。

 来日1年目のブラジル人FWエヴェラウド(鹿島)の働きも見事だった。1991年7月5日生まれの29歳。抜群のキープ力とシュート力、高い打点からの強烈なヘディングシュートを武器に最前線で起点となり、シーズン途中の数試合は左MFでも出場する柔軟性を見せた後、シーズン終盤は上田綺世との2トップを組んでゴールを量産。11月は5試合で4得点を奪い、最終節・C大阪戦では鼻骨骨折明けのフェイスガードをつけながら後半終了間際に右足で同点ゴール。試合を重ねる毎に周囲との連携を高めながら最終的に18得点をマーク。自らが得点を決めた試合は12勝4分けという不敗神話を継続したままシーズンを終えた。

 この2人のストライカーを筆頭に、15得点を挙げたレアンドロ・ペレイラ(広島)、13得点のレアンドロ・ダミアン(川崎)、ジュニオール・サントス(横浜FM)、エリキ(横浜FM)の得点ランク上位陣は評価に値するものだった。

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一方で期待外れだったのは…