「現段階でいろんな報道が出ていますが、まだ代理人から『ここが接触してきている』とか何も聞いていない。MLBの来年のシーズンがどういうふうに行われるか。そこだけ。後悔のない選択をしたい。自分としては年内決着を望んでいます」（菅野／8日・ジャイアンツ球場にて）

　菅野の代理人である米エージェント会社ワッサーマングループの野球部門代表ジョエル・ウルフ氏によると、多くのメジャー球団が菅野との契約に興味を示しているとのこと。だが一方で、このオフ最大の目玉FA投手トレバー・バウアーの去就も決まっておらず、現段階では移籍市場が硬直化しているのは明白だ。菅野の行き先が年内に決まるかについても、非常に微妙な状況となってきたのは間違いないだろう。

「球団としてポスティングは認めたが、先の日本シリーズでソフトバンクに2年連続4連敗を喫したばかり。『捲土重来』を目指す中で、絶対的エースの存在は必要不可欠。また菅野が言い続けて来た、東京五輪での金メダル獲得という可能性もある。原監督が説得に乗り出せば、あと1年残ることを選ぶ可能性もある。コロナ禍という社会情勢もあり、仮に巨人に残留しても不思議ではない」（巨人担当記者）

「腰痛の心配はあっても高評価は変わらない。年齢が近い田中将大（ヤンキースからFA）と同程度の評価ができる。投球スタイルも制球力が高く、球を動かすこともできる。数々の修羅場をくぐり抜けた経験も豊富。条件さえ揃えば、どこの球団も欲しい投手には間違いない。本音を言えば少しでも早くメジャーへ行って欲しい。『菅野は本当にメジャーへ来るのか？』という質問が連日、僕のもとにも来ます」（MLBアジア担当地区スカウト）

　日本国内ではメジャー挑戦が決定事項のように捉えられているが、米国では「このオフに来ないのでは？」という声も日に日に増しているという。

　果たして菅野はどうなるのか？自ら設定している年内というデッドラインはすぐそこだ。