そんなホンダのF1戦士たちに、10月2日、悲しい知らせが入る。2021年限りでホンダがF1参戦を終了すると発表した。
それでも、ホンダのスタッフがモチベーションを失わずに戦い続けてきたことは、2020年の最終戦アブダビGPでレッドブル・ホンダがポール・トゥ・フィニッシュで締めくくったことでもわかる。彼らのモチベーションの源となったのは、F1に挑戦することがホンダのDNAだからだ。
現場のスタッフたちを指揮する田辺豊治F1テクニカルディレクターは2020年をこう振り返った。
「ホンダとしてF1に挑戦し、その最前線に自分たちが立っている。自分は何をしなければいけないのか。ホンダは何のためにF1に挑戦しているのか。弱音を吐いてなんていられない」
ホンダの戦いは、まだ終わっていない。(文・尾張正博)