昨年末までは駅の改札口で帰省する孫を待受ける光景が(C)朝日新聞社
昨年末までは駅の改札口で帰省する孫を待受ける光景が(C)朝日新聞社
【表1】「年末年始の帰省」ネオマーケティング調査(Webアンケート方式で実施。調査期間は10月27~29日/20歳以上の男女、有効回答数は1000人)
【表1】「年末年始の帰省」ネオマーケティング調査(Webアンケート方式で実施。調査期間は10月27~29日/20歳以上の男女、有効回答数は1000人)
【図1】感染リスクが高まる「5つの場面」(厚生労働省ホームページより)
【図1】感染リスクが高まる「5つの場面」(厚生労働省ホームページより)
現代礼法研究所 代表 岩下宣子/全日本作法会の内田宗輝先生、小笠原流小笠原清信先生に師事し、マナーを学ぶ。お茶の水女子大学の森下はるみ教授から動作学を学ぶ。1985年、現代礼法研究所を設立し、2003年に特定非営利活動法人(NPO)マナー教育サポート協会理事長に就任。19年から理事・相談役。他にNPOりすシステム 監事。「マナーは愛(思いやり、大切にするこころ)」を原点として、多くの企業、学校、商工会議所、各種団体等で研修指導、講演を行うと同時に、執筆活動、テレビ出演など幅広く活動
現代礼法研究所 代表 岩下宣子/全日本作法会の内田宗輝先生、小笠原流小笠原清信先生に師事し、マナーを学ぶ。お茶の水女子大学の森下はるみ教授から動作学を学ぶ。1985年、現代礼法研究所を設立し、2003年に特定非営利活動法人(NPO)マナー教育サポート協会理事長に就任。19年から理事・相談役。他にNPOりすシステム 監事。「マナーは愛(思いやり、大切にするこころ)」を原点として、多くの企業、学校、商工会議所、各種団体等で研修指導、講演を行うと同時に、執筆活動、テレビ出演など幅広く活動

 今年の4月と8月にピークを迎えた新型コロナウイルスの流行は、12月初旬においても第3波と呼ばれる感染拡大によって国民を不安にさせました。結果、観光支援策「Go To トラベル」をめぐり、28日から2021年1月11日にかけて全国一斉に停止すると、菅義偉首相が12月14日に表明しました。

【調査】今年の年末年始「帰省する」「帰省しない」どちらが多い?

 お正月といえば、家族や親戚が一堂に会する家庭も多く、帰省ラッシュの混雑具合は毎年、テレビで放映されるなど話題になりますが、今年の帰省はどうなるのでしょうか。「孫に会いたい」という両親への気遣いや、「コロナだからこその年末年始の過ごし方」についてのマナーを中心にお伝えします。

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 例年ならば忘年会にクリスマス、新年会など、イベントが多い季節である師走。しかし今年はコロナの影響で、いつも通りに友人や職場のみんなとワイワイと楽しむのをためらったり、5人以上の宴会はNGだったりという企業も多いのではないでしょうか。

 また毎年、夫や妻の実家に子どもを連れて帰省する家族も、地方に住む高齢の親に「万一のことがあってはいけない」と、年末年始のスケジュールを決めかねている人も多いのではないだろうか。 

■6割を超える人が「帰省するのをやめる」と回答

 11月27日、ネオマーケティングは「年末年始の帰省」をテーマにした調査結果を公表しました。新型コロナウイルスの影響もあり、年末年始に「帰省する」と回答した人は14.2%、「帰省しない」と答えた人は63%と、6割を超える人が帰省するのをやめるといいます(表1)。

「帰省しない」理由として、新型コロナウイルスの感染リスクを避けるためという意見がある一方、今年はGWも夏休み(お盆)も帰れていないので、年末年始こそは帰省したいという意見もありました。新型コロナウイルスの状況次第で判断をするため「まだわからない」と回答した人も22.8%いました。
(※Webアンケート方式で実施。調査期間は10月27~29日/20歳以上の男女、有効回答数は1000人)

 新型コロナウイルスは、飛沫感染(マイクロ飛沫)と接触感染によって感染するといわれています。クリスマスや忘年会にお正月、新年会など、人が集まるイベントが多くなる年末年始。感染リスクを高める行動や場面として、新型コロナウイルス感染症対策分科会では、感染リスクが高まる「5つの場面」としてまとめました(図1)。

場面1)飲食を伴う懇親会等
場面2)大人数や長時間におよぶ飲食
場面3)マスクなしでの会話場面
場面4)狭い空間での共同生活
場面5)居場所の切り替わり
 

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帰省することを迷っている人はどうしたらいい?