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妻に子を連れて行かれたノンフィクション作家が「夫から逃げる妻たち」を取材した理由

作田裕史dot.
離婚後の親権者の約9割は女性となっている。写真はイメージ。(写真/PIXTA)

離婚後の親権者の約9割は女性となっている。写真はイメージ。(写真/PIXTA)

ノンフィクション作家の西牟田靖氏(写真=本人提供)

ノンフィクション作家の西牟田靖氏(写真=本人提供)

厚労省の調べでは、離婚した夫婦のうち未成年の子どもがいる割合は約58%(2016年度)。離婚後の親権者の約9割は女性であることから、未成年の子のほとんどは母親と暮らすことになる。ノンフィクション作家の西牟田靖氏(50)は、長女が3歳のときに妻子が家を出ていった。以降、子どもに会えない父親たちを取材して単行本を出版したり、共同親権に関する記事を書いたりしてきた。

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そんな西牟田氏が、今度は「妻」の視点から夫婦問題をとらえた新著「子どもを連れて、逃げました。」(晶文社)を出版した。自らも妻に「逃げられた」立場である西牟田氏が、夫を置いて逃げた妻たちを取材しようと思った理由は何だったのか。

*  *  *
――新著「子どもを連れて、逃げました。」では、16人のシングルマザーがなぜ夫から逃げて子どもと暮らすことになったのかを赤裸々に語っています。同時に、西牟田さんご自身が妻子と別れることになった経緯にも触れられています。この自身の経験が今回の著書のテーマと密接に結び付いているわけですが、まずは西牟田さんの結婚生活がどういうものだったのかを教えてください。

西牟田:結婚したのは、2007年。妻になった女性は年下の聡明な女性で、僕の本の読者だったことが縁で出会いました。娘が生まれたのは、結婚して3年目でした。もちろん妻の妊娠はうれしかったのですが、正直、僕はそのころ、子どもがいる家族の将来像を明確には描けませんでした。というのも、不安定なライター業ですぐにはもうからないと思っていたし、家計を支えられないかもしれないという不安もあったからです。

 とはいえ、娘が生まれたことは本当にうれしかったし、沐浴やおむつ替えは積極的にやっていました。離乳食作りも簡単なものはやっていたかな。あと、娘が保育園に入ってからは送迎を半分はやっていたし、夕食などの食事作りも3~4割くらいは担っていたと思います。もちろん、元妻側の言い分は全然違うかもしれませんが(笑)。娘が体調を崩したときなどは、妻の実家から義母がかけつけてくれたり、ファミリーサポートを利用したりもしていたので、家のことは回っていると思っていました。


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