阪神退団後にメジャーで活躍したデーブ・ハンセン(OP写真通信社)
阪神退団後にメジャーで活躍したデーブ・ハンセン(OP写真通信社)

 近年、日本でプレーした助っ人がメジャーリーグで活躍するケースが増えてきた。今シーズンも、ともに阪神で中継ぎとしてプレーしたラファエル・ドリス(ブルージェイズ)とピアース・ジョンソン(パドレス)の2人がメジャー復帰1年目に安定した投球を見せた。

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 今シーズン以外では、元巨人の右腕マイルズ・マイコラス(カージナルス)が2018年にナ・リーグの最多勝に輝いたのは記憶に新しい。他にも投手では元阪神のライアン・ボーグルソン、元広島のコルビー・ルイス、野手では元楽天のケーシー・マギーなどがメジャーリーグで好成績をマークしたのを覚えている人も多いだろう。

 だが、彼ら以外にもメジャーリーグで着実に実績を積んでいた元助っ人は意外と多い。そこで今回は、日本では目立った成績を残せなかったものの、メジャー復帰後に活躍した元助っ人たちを紹介したい。

 投手でその筆頭となるのが2000年に横浜に在籍したラファエル・ベタンコートだろう。横浜では、前年にマリナーズに移籍した“大魔神”佐々木主浩の後釜として期待されたが、11試合に登板して1勝2敗0セーブ、防御率4.08と思ったような成績を残せず1年のみで退団となった。

 しかし、その後アメリカに戻るとリリーフ投手としてブレーク。インディアンス時代の2003年に中継ぎとして33試合で防御率2.13の好成績をマークすると、2007年には68試合でア・リーグトップタイの31ホールド、防御率1.47を記録するなど、メジャーでも屈指の救援投手となった。2009年途中に移籍したロッキーズではクローザーも務め、2012年には31セーブを挙げている。米国での通算成績は680試合に登板して38勝37敗149ホールド75セーブ、防御率3.36。日本で活躍できなかった助っ人としては、最もメジャーで成功した選手の一人と言えるだろう。

 投手としては元広島の左腕エリック・スタルツも当てはまる。ベタンコート同様、日本でプレーしたのは2010年の1年のみ。21試合の先発登板で6勝10敗、防御率5.07と期待に応えられなかった。しかし、帰国後の2012年シーズン途中に加入したパドレスでは先発ローテーションの一角として定着。18試合中14試合に先発登板して8勝3敗、防御率2.92という数字をマークし、翌2013年には11勝13敗、防御率3.93と負けが先行したが、2ケタ勝利も記録した。決して目立った成績ではなかったものの、メジャー通算36勝は立派だ。

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落合が認めた元中日助っ人も…