●9位 飾りじゃないのよ涙は

 井上陽水作詞・作曲による、明菜のアイドルからアーティストへの転換点ともなった曲。リリース当初、中学1年生だったアタシには、いま一つピンとこなかったんだけど、大人になるにつれて、この曲の良さがわかるようになり、今では大好き。なお、音楽番組『夜のヒットスタジオ』で、明菜が「安全地帯with井上陽水」の演奏でこの曲を歌っている、豪華すぎ&かっこよすぎる映像があるので、興味のある人は探してみて!

●8位 APPETITE

 1993年に、レコード会社を移籍して以降、セールスが伸び悩むようになった明菜。でも、その時期にリリースされたシングルにはおしゃれな曲がいっぱい。明菜が詞を書いたロカビリー楽曲『Tokyo Rose』も捨てがたいけど、『APPETITE』は、エロティックな詞の世界観も、ジャズ/ファンク/ラテン風の曲調も、明菜の低音をきかせたボーカルも、すべてがかっこいいの! カラオケで歌っても気持ちいいのでおすすめ。

●7位 TATTOO

 ボディコンシャスな衣装と、ビッグバンド風のアレンジ&ジャングルビートがかっこよすぎる一曲。シングルバージョンも好きだけど、アタシはセルフカバーアルバム『Akina Nakamori~歌姫ダブル・ディケイド』に収録されているバージョンが好き。冒頭からドラムがドコドコドコドコ鳴って、狩りに行きたい気分になるの!

●6位 原始、女は太陽だった

 実はアタシ、2年前から、ドラァグクイーン3人で「八方不美人」というディーヴァ・ユニットを組み、音楽活動をしているの。そのプロデューサーである及川眠子さんが作詞されたのが、『原始、女は太陽だった』。最初にタイトルを見たときはびっくりしたけど、当然のことながら平塚らいてうとは全く関係なし。傷ついてもなお愛を求め続ける女性の心情が、ラテン風の軽快な曲調に乗って歌われていて、クセになるわ。

●5位 SAND BEIGE-砂漠へ-

 世界のさまざまな土地をモチーフにした楽曲が多かった、当時の歌謡界(最近はあまりないわよね)。その中でも「サハラ砂漠」を題材にした曲というのは、相当珍しかったはず。今思えば、冒頭の歌詞「サハラの~」って砂漠の夕日を見せたいだなんてかなりぶっ飛んでるんだけど、明菜の声で歌われると説得力があって、聴き手の心が一気に砂漠に連れて行かれちゃうのよね。アタシ、昔からこの曲が妙に好きで、定期的に聴きたくなるの。

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