甲子園を席巻する日は近い? 高校野球で存在感を増す「元プロ」の監督たち (2/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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甲子園を席巻する日は近い? 高校野球で存在感を増す「元プロ」の監督たち

西尾典文dot.
常総学院の島田直也監督 (c)朝日新聞社

常総学院の島田直也監督 (c)朝日新聞社

 就任からわずかな期間で結果を残しているのが智弁和歌山の中谷仁監督(元阪神など)だ。現役時代はドラフト1位でプロ入りしながらも不運な怪我などで大成することはできず、2012年に現役を引退。ブルペン捕手などを経て2017年に母校である智弁和歌山のコーチに就任した。

 当時の智弁和歌山は出場した甲子園で3大会連続の初戦敗退と一時の強さに陰りが見えてきた時期だったが、中谷のコーチ就任が起爆剤となって翌年春の選抜では準優勝と見事に復活。2018年秋に監督となると、2019年春は甲子園ベスト8、夏は3回戦敗退も奥川恭伸(現ヤクルト)を擁する星稜と延長14回タイブレークの大熱戦を繰り広げている。甲子園歴代最多勝を誇る高嶋仁前監督の後を引き継ぐのはかなりのプレッシャーがあったはずだが、その中でこれだけの結果を残しているのは見事という他ない。

 以前の智弁和歌山はとにかく強打というイメージが強かったが、中谷がコーチに就任してからのチームは投手陣や守備もかなり鍛えられているように見える。また、昨年のドラフトでは黒川史陽(楽天)、東妻純平(DeNA)、今年のドラフトでは細川凌平(日本ハム4位)、小林樹斗(広島4位)と続けてプロにも人材を輩出している。細川にはショートに挑戦させ、小林にはエースながらあえてリリーフとして登板させるなど、目先の勝利だけではなく、選手の将来を考えた起用も目立ち、育成と勝利を両立させようという姿勢が感じられるのも特徴的だ。

 智弁和歌山と同じ近畿でしのぎを削る天理の中村良二監督(元近鉄・阪神)もプロ野球経験のある指導者だ。1997年に現役引退した後は長く中学生の指導に携わり、社会人クラブチームのコーチを経て天理大の野球部監督に就任。2013年にはチームを大学選手権出場に導いている。2015年8月に天理高校の監督となると、2017年夏には甲子園ベスト4に進出している。天理も春1回、夏2回の優勝を誇る強豪ながらここ数年は智弁学園に押されている印象が強かったが、中村の監督就任後にまた強さを取り戻してきた印象を受ける。


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