2021年は日本のラグビー界にとって、どのような年になるのであろうか。

 最後のシーズンとなるトップリーグは、1月16日に開幕する。開幕戦と位置づけられている東芝ブレイブルーパスとNTTコミュニケーションズシャイニングアークスの試合は、東京オリンピックの主会場である国立競技場で行われることになった。

 6月26日には、前述のブリティッシュ・アンド・アイリッシュライオンズ戦がスコットランド代表の本拠、エジンバラのマレーフィールド競技場で行われる。

 国際オリンピック協会のバッハ会長が今月来日し、観客を受け入れてのオリンピック開催に「非常に自信をもっている」と述べた。もしその思惑通りに物事が進んだなら、7月23日は東京オリンピックの開幕日となる。男子のセブンズ代表は、4年前のリオデジャネイロオリンピックの初戦でニュージーランドを破り、シニアの全カテゴリーを通じて最高位となる世界4位という成績を残している。そして、「サクラセブンズ」と呼ばれる女子代表も出場する。

 また、忘れてはならないのが、8月24日開幕予定の東京パラリンピックで行われる車いすラグビーだ。日本は2018年の世界選手権で発優勝した世界王者。リオでの銅メダルを上回る金メダルの期待がかかっている。

 さらに、オリンピック、パラリンピックの熱気も冷めやらない9月18日にはニュージーランドでラグビーワールドカップ2021が開幕する。世界12カ国・地域の代表チームが参加する女子15人制の最高峰の世界大会だ。ジェンダー格差の解消に取り組むワールドラグビーの方針に沿って大会名称に性別を付けない最初のワールドカップとなる。

「サクラフィフティーン」の愛称を持つ女子日本代表は2大会連続の出場を目指す。11月20日にプール組分け抽選が行われ、来年に延期されたアジア予選を勝ち抜けば、カナダ、アメリカ、ヨーロッパ予選勝者と同じプールBに入ることが決まった。

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来年は再びラグビー熱が最高潮に?