阪神の将来を担う井上広大(左)と西純矢(右) (c)朝日新聞社
阪神の将来を担う井上広大(左)と西純矢(右) (c)朝日新聞社

 井上広大と西純矢。

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 昨年のドラフト阪神から1位(西)、2位(井上)と上位で指名を受けた2人。潜在能力抜群の2人にかかる期待は、想像以上に大きい。投打ともに世代交代が必須な阪神希望の星はチームの戦力となれるのか、それとも……。

「2軍ですが1年目からタイトルを争う形になり、その中で負けると悔しかった。自分に足りないものを追求してやっていけたら」(井上)

 井上はウエスタン・リーグでともに3位となる本塁打(9)と打点(36)をマークし、10月14日の中日戦(ナゴヤドーム)で1軍公式戦初出場を果たした。16日のヤクルト戦(甲子園)では、8回裏に代打で二塁打を放ちプロ初安打・初打点を記録するなど、将来性を感じさせる。

 大阪の強豪・履正社では1年夏からベンチ入りし2年秋から4番。3年時は春と夏に甲子園を果たした。夏の決勝では星稜の奥川恭伸(ヤクルト)から3ランを放つなど、同校の夏の甲子園初制覇に大きく貢献した。高校通算49本塁打を放った打撃力は、球界全体でも大きな注目を集めている。

「高校時代からパワーがあって強く振れた。スイングスピードも速く、打撃だけなら早い時期から結果を出すと思っていたが予想以上。2軍とはいえあれだけ打てる適応能力もある。プロ仕様の身体を作り、上で経験を積めば大化けするのではないか」(在京球団スカウト)

 一方、未来のエースと期待される西は1軍での登板はなく、2軍で11試合に登板し4勝3敗、防御率4.00の成績。高校時代は抜群の奪三振能力で名を知らしめたが、1年目は45回を投げて27個と数は伸びなかった。自身に足りないものを認識して、技術、体力の両面から課題の克服に取り組んでいる。

「真っすぐの出力だったり、変化球の精度を高めたい。もっと空振りが取れ、圧倒するような投球が自分だと思っている」(西)

 岡山の創志学園では1年春からベンチ入り。2年春からはエースとなり、夏の甲子園の初戦で16奪三振の完封勝利を挙げた。3年時は甲子園出場こそならなかったが、U-18侍ジャパンに選出。チーム最多となる4試合に登板し、13回1/3を投げ、防御率1.35の好成績を残した。打者としても本塁打王(2本)を放ち、その野球センスを遺憾なく発揮した。

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2人は課題も…