このようにあらゆる面が上手くかみ合ったことが3位躍進へと繋がったと考えられるが、優勝を狙うにはまだまだ戦力不足という感はどうしても否めない。特にリーグ最少得点(429)の打撃陣は大きな課題で、70本塁打は12球団でもダントツの最下位だ。ホームランが出づらいナゴヤドームを本拠地としているという影響は大きいが、それでもやはり長打力不足は深刻である。そういう意味でも石川昂弥、根尾昂、岡林勇希などの期待されている若手の輩出スピードを早めることがより一層求められるだろう。(文・西尾典文)

●西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。

著者プロフィールを見る
西尾典文

西尾典文

西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から専門誌に寄稿を開始。修了後も主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間400試合以上を現場で取材し、AERA dot.、デイリー新潮、FRIDAYデジタル、スポーツナビ、BASEBALL KING、THE DIGEST、REAL SPORTSなどに記事を寄稿中。2017年からはスカイAのドラフト中継でも解説を務めている。ドラフト情報を発信する「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも毎日記事を配信中。

西尾典文の記事一覧はこちら