プロデューサーのJ.YPark氏(C)朝日新聞社
プロデューサーのJ.YPark氏(C)朝日新聞社

「コロナ禍がどうなるか、様子を見ながら進めます。でも男性のみなさん、準備してください!」
 「虹プロジェクト」(通称・虹プロ)の生みの親であるJ.YPark氏が、情報番組「スッキリ」(日本テレビ系)で、「男性版虹プロ」の始動を高らかに宣言してから1カ月強がたった。虹プロではいつもニコニコと笑顔をみせていたPark氏だが、男性グループに対しては、どのようなプロデュースをするのか注目される。「彼は男性アイドルと女性アイドルとでは接し方が違う」との指摘もあるが、専門家はどうみるのか。

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「僕が心配していたとおり、隙間が多いんだよね。(作曲担当のメンバーに)君、女の子のキーで歌作ったろ。ダメじゃん!男性の主旋律は『ソ』を上限に作るのに、君は『ド』まで作っている」

 厳しく指導するPark氏を前に、神妙な面持ちでうなずくメンバーたち。眉間にしわを寄せ、鋭いまなざしでメンバーにアドバイスをするPark氏は、虹プロの時とはまったく違う表情だった。

 これは、2017年秋に韓国で放送されたオーディション番組「Stray Kids」での一幕。当時のデビュー候補だった男性メンバーたちが、自作した楽曲「Hellevator」をPark氏に初披露する場面だ。評論家のK-POPゆりこ氏は、このPark氏の姿にこそ男性グループへの指導スタイルが表れていると語る。

「韓国では軍隊の制度があるので、韓国社会での男同士のコミュニケーションでは、上下関係を非常に重視します。Parkさんも、男性相手には、韓国スタイルで少し厳しめに接している。男の子の育て方はこう、という古くからの社会通念のようなものに、Parkさんも影響を受けているのかもしれません」

 翌週の番組でも、Park氏は「素人みたいだ」「このままでは脱落だ」と厳しい言葉を投げかけた。男性版虹プロにも、この“韓国式”のスタイルを貫くのだろうか。

「Parkさんは、ある韓国のトーク番組で日本での聖人君子なイメージについて自覚していると話しています。そのため虹プロ同様、スパルタよりもソフト路線でいくかもしれません。仮にスパルタだとしても、『1つ1つ丁寧に指摘して、褒めるところは褒める』という基本姿勢は、女性アイドルに対する姿勢と同じはずです」(同)

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