一方来日7年目となったメヒアは開幕から出遅れ、打率.207、11本塁打、33打点と低調な成績に終わった。2018年から3年間同じような数字となっており、そろそろ見切りをつける時期という意見は多い。ただ続投が決まった辻発彦監督はメヒアの残留を希望すると報道されており、まだその長打力に対する期待感は残っている。今年は故障者も多かっただけに、その穴を埋める存在としてもう1年様子を見るというのも悪くない選択ではあるだろう。

 広島では通算57勝を誇るジョンソンと新外国人のピレラが微妙な立場だ。ジョンソンは開幕から調子が上がらず10試合に登板して0勝7敗、防御率6.10という成績に終わった。来季で37歳という年齢を考えると今シーズン限りで退団となってもおかしくないが、今年も安定して140キロ台後半のスピードはマークしており、ボールの勢い自体はそれほど衰えを感じない。投手陣は故障者が多く、左の先発も不足しているだけに実績を考慮してもう1年チャンスを与えても良いのではないだろうか。

 一方のピレラも開幕当初は1番を任されていたが、シーズン終盤はスタメンを外れることが多くなり、打率.266、11本塁打、34打点と助っ人外国人選手としては物足りない数字に終わった。ただ内野も外野も守れるユーティリティプレーヤーであり、全力プレーは広島のチームカラーにも合っている。こちらももう1年様子を見たい選手と言えるだろう。

 既に退団が決定的と言われている選手ではボーアが気になるところだ。開幕から18打席連続ノーヒットという最悪のスタートだったものの、夏場には調子を上げて一時は打率3割にも到達している。17本塁打のうち8本がホームランの出づらい甲子園で放ったものであり、メジャー通算92本塁打のパワーの片鱗は十分に見せつけている。研究熱心で野球に取り組む姿勢も真面目であり、プレー中の態度も非常に好感が持てるものだった。推定年俸250万ドル(現在のレートで約2億6,000万円)という条件を妥協できるのであれば、長打力不足に悩む球団にとっては魅力的な存在と言えそうだ。

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オフは国内の助っ人移籍が活発化?