―「整形」には家族からの理解も必要ですよね。

うちの夫はきっと嫌がります。でもこういう仕事なので、「そういう企画を受けた」と言えば受け入れてくれると思います。一度しかない自分の人生なので、私がポジティブな方が家庭は平和です(笑)。

―事務所から「整形」をすすめられたことはありますか?

他の事務所はわかりませんが、私が22年間所属していたイエローキャブは野田社長の方針で「整形禁止」でした。社長はよく「整形なんて絶対にダメ」「お前、いじるなよ」って警告していました(笑)。良い悪いというよりは単純に当時の野田(義治)社長の好みだったんでしょうね。最近はK-popの影響で「整形」がカジュアルになってきましたし、子役やアイドル志望だとオーディション段階で仕上げてくる子もいるかもしれません。そうなったときに気になるのは、ファンや世間の人たちがどこまで変貌を許容してくれるのか、という所。やっぱり、これまで「芸能人はナチュラルに美しくなければ」と言われてきた私からすると、ボーダーラインを知りたいところです。驚いているのは、世の男性の「整形」への拒否反応がなくなってきたことです。以前までは「整形」っていうとドン引きしていたのに、最近の男性は特に抵抗を感じていない。「時代は変わったなあ」って感じます。昔は「ご法度」というイメージがありましたが、今では老若男女問わず、男性の方でさえも基礎化粧品を揃えたり、エステや美容皮膚科に行かれたり、実際に「整形」をされる方も多いそうですね。

―もし、溺愛されている長男のムネくんが「整形したい」と相談されたら、どのような対応をされますか?

「美容整形」に関してはあくまで自己満足の世界だと思うので、本人の満足度が高まって自分を愛せるようになるならば、周囲がどうとか気にしなくて良いのではないでしょうか。よく「親が悲しむ」なんて決まり文句もありますが、親にとっても、自分の子供が自信をもって生きられるようになる方が絶対いいと思う。だからムネくんが「ここをいじりたい」なんて言い出しても、きちんと相談し合える仲でいたいと思います。
(聞き手・原田加菜)

<プロフィール>
やまだ・まりや/タレント。1996年グラビアアイドルとしてデビュー。第1回 ミスヤングマガジングランプリ受賞、フジテレビビジュアルクイーンオブザイヤーに選出され、多くのバラエティー番組に出演する傍ら、『ウルトラマンダイナ』『すずらん』など女優としても活躍。08年、俳優・草野とおると結婚。12年、長男・崇徳くん出産。20年にYouTube『ムネまりチャンネル』を開設。https://www.youtube.com/channel/UCwQHLiV3rgNrSlP0_6pmCvQ