【2-1】は「朝早くおきて」という要素と「公園でジョギングをした」という要素に分けて、読点を打ちました。

【2-2】のように「公園で」という場所を強調することも可能です。しかしこの場合、前半部分が重い印象となります。

【3】僕は朝早く起きて友達と公園でジョギングをした。

 さらに「友達と」という要素が加わりました。この場合は、「友達と」は「ジョギングをした」にかかるので、

【3-1】僕は朝早く起きて、友達と公園でジョギングをした。

 という具合に、二つの要素に分けて読点を打ちます。

■要素の区切り方で、ことばの意味が変化する

 要素の区切りで、ことばの意味が変化する場合もあります。

【4】僕は朝早く起きて友達と公園でジョギングをして汗を流した。

 これは「朝早く起きて」「友達と公園でジョギングをして」「汗を流した」の三つ要素に分けることができます。読点の位置を変えて違いを見てみます。

【4-1】僕は朝早く起きて、友達と公園でジョギングをして、汗を流した。
【4-2】僕は朝早く起きて、友達と公園でジョギングをして汗を流した。

【4-1】のように「汗を流した」の前に読点を打つと、「ジョギングをして」との間に若干の間が生じるため「汗を流した」が「シャワーで汗を落とした」という意味に解釈できます。【4-2】のように「汗を流した」の前に読点を打たないと、「ジョギングをして」との結びつきが強くなるため、「汗を流した」は「汗をかいた」という意味になります。

 読点の位置によって「汗を流した」の意味が、「汗を落とした」「汗をかいた」の二通りに分かれることになるのです。

 さらに要素を加えます。

【5】僕は朝早く起きて友達と公園でジョギングをして汗を流した後会社に行った。

「朝早く起きて」「友達と公園でジョギングをして」「汗を流した後」「会社に行った」という四つの要素として考えます。

【5-1】僕は朝早く起きて、友達と公園でジョギングをして、汗を流した後会社に行った。
【5-2】僕は朝早く起きて、友達と公園でジョギングをして汗を流した後、会社に行った。

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