最も心配なのは、球史に残るセカンドの守備でメジャー挑戦を志していた菊池。

 昨オフ、夢であったメジャーリーグ挑戦を目指したが獲得球団がなく断念。年末に4年12億円という大型契約を結び、優勝、日本一を再び目指す広島の主役として大きな期待をされていた。

「好事魔多し」と言うべきか。

 年明けにプライベートで女性問題が発覚、裁判沙汰にまで発展していることが明らかになった。開幕延期もあり難しいシーズン、自慢の守備面では無失策であるが精彩を欠くプレーも目につき、若手が起用されベンチを温める日もあるほど。

「以前から気分屋。ノッている時は信じられないほど素晴らしいプレーをするが、逆の場合はポカをする。しかし今年に関しては集中できる環境ではないだろう。広島と大型契約したとはいえ、菊池はメジャーへの思いが強かった。夢を断念するわけだから、気持ちの整理が難しい。プライベートは以前から自由奔放なところもあったがそれも彼のキャラ。昨年、結婚した後で問題が出てきたことに関しては、相手側も色々考えていたのだろう。大人なので本人同士で決着すれば良かったが、ここまでもつれては、菊池も気になっているはず。早くスッキリして、以前のような野性味溢れるプレーで我々を魅了して欲しい」(関西地区テレビ局スポーツ担当)

「鈴木誠也のメジャー挑戦などの話もある。他にも松山や安部といった選手に連覇時ほどの勢いがない。右腕エース・大瀬良大地の(ひじの)手術、以前から指摘されていたブルペン陣の勤続疲労など、問題が噴出している。しかしこれも強豪チームの宿命。常に勝利を求められるので、そのためのレベルを維持しないといけない。これも贅沢な悩み。球団全体としても潤っているから、以前のように活躍した選手がすぐに他球団に引き抜かれることもなくなった。これから数年は我慢を強いられるかもしれないが、その先に再び光が差すと信じている」(広島OB)

 4番でチームの顔である鈴木に関しては、メジャー挑戦もしくは国内球団が触手を伸ばす可能性も指摘されている。

 広島を取り巻く環境は、しばらく厳しくなりそうだ。しかしこれまで何度も暗黒期を経験し、そこから這い上がって来た。それこそが広島の歴史であり、人々は共感し声援を送り続けてきた。

 広島は死なない。再び頂点を目指す日々は必ず来る。