勝てないチームの監督は選手起用などで批判の的になることは珍しくない。しかし両監督はグラウンド外でのトラブルでも注目を浴びた。

 与田監督は昨年、ファンが歌う応援歌に対し、「選手を『お前』呼ばわりは失礼」とクレームをつけ大騒動となった。

 矢野監督は9月26日のヤクルト戦において、試合中の不正行為を疑われ、審判に食ってかかるシーンがあった。

「与田監督はNHKのキャスター経験があり、就任前は冷静な知性派の印象。矢野監督もクレバーな理論派捕手として有名だった。しかしお互いに采配面や騒動など、感情的に突っ走る部分を露呈した。2人とも初めて監督としてのキャリアをスタートさせて経験を重ねている真っ最中。ノムさんとは熟練度が比べものにならない。早急な結果を望む気持ちも理解できるが、まだまだ時間は必要だろう」(在阪テレビ局スポーツ担当)

 中日阪神ともに選手に好素材はいる。種だけは存分にまかれているが、与えられている水の量が少なくも感じる。花が咲くまでには、しばらく時間が必要なのかもしれない。

 広島が再び低迷し始めた現在、巨人の黄金時代が再来してしまうのだろうか。リーグを盛り上げるためにも中日、阪神にかかる期待は大きい。

「中日は立浪和義新監督、阪神は岡田彰布氏の再登板」を望む声も聞こえる。巨人の優勝が決まった今、来シーズン巨人の三連覇に「待った!」をかけられる中日、阪神を率いる指揮官の手腕にますます注目が集まる。