(2)出入口


 銀座線側のA2・3・8・9・13出入口が建て替えられ、ガラス張りに。暗くなると、銀座線電車のレモンイエローの光が灯り、遠くからでも銀座線の駅であることを暗に示す。ガラスに描かれた模様は銀座線の路線記号Gが並び、明るい時間帯でも、どの路線の出入口なのか識別しやすいようにしている。

 現時点、出入口の改築は上記のみ。ほかの出入口については検討中だという。仮に全32カ所の出入口が改築された場合、丸ノ内線側はチェリーレッド、日比谷線側はシルバーホワイトの光が灯る。

(3)銀座線ホーム1・2番線
 ホームの側壁に、銀座の街の移り変わりが1920年から2027年まで時系列で並ぶ。まだ歴史を築いていない2027年が掲げられたのは、「地下鉄開業100周年」を表す。

 なお、銀座線ホーム2番線の松屋方面改札寄りに、我が国の鉄道の有人駅では非常に珍しい男女共用トイレ(注、身障者用のトイレではない)が存在していたが、リニューアル工事がスタートした頃に閉鎖された。

(4)パブリックアート
 銀座駅をきらびやかに彩るものとして、化粧品メーカーでおなじみの資生堂がパブリックアート「光の結晶」を寄贈し、B6出入口付近に展示された。世界的アーティストの吉岡徳仁(とくじん)氏を起用し、制作したものである。636個のクリスタルガラスを集積した光の彫刻で、完成まで2年半を要したという。

 東京メトロでは、ゆとりとうるおいのある文化的空間の創造を目的に、駅の新設やリニューアルに合わせてパブリックアートの設置を推進しており、今回の銀座線リニューアル工事では、京橋、虎ノ門、青山一丁目、外苑前の各駅に設置される。

(5)その他
・丸ノ内線側は地下1階から地上1階へのエレベーター、日比谷線~丸ノ内線乗り換え用の階段昇降機をそれぞれ新設した。

・一部の地下出入口には、地上のランドマークが描かれている。

・数寄屋橋交差点改札から銀座四丁目交差点改札のあいだに、待ち合わせや休憩に使えるスペースを設けており、コンセントを備えている。

次のページ