4月28日に第一子となる女児を出産したタレントの加藤紗里(30)。シングルマザーとして子育てと仕事の両立に日々奮闘するなか、近々、自身と同じシングルマザーを対象にした支援プロジェクトを発足させるという。さっそく、そのきっかけを聞くため取材を申し込むと、加藤はある男性との関係を振り返り、涙を流しながら「あくまでもきっかけのひとつですが……」と語り始めた。なにやらいつもの加藤とは少し違った雰囲気なのだ。
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――さっそくですが“新しいプロジェクト”について教えてください。
シンプルにお話しすると、「シングルマザーが住めるシェアハウス」をつくります。母親になって、これまで気がつかなかった苦労と現実を知ることができました。子育てはもちろん、収入を得るためにシングルマザーは過酷な毎日を過ごしています。少しでも、そんな彼女たちの助けになればいいと思います。
――出産から半年がたちましたが、やはり子育てと仕事の両立は大変ですか?
「大変ではない」とは言い切れません。世の中のシングルマザー全員がそうだと思います。ただ私の場合はYouTubeなどでみせるキャラ的なことがあるので、世の中の人に「大変そうだなあ」とは思われていないでしょう。でも大変ですよ、本当は。でも「大変なんです!」と世の中に訴えたいわけではありません。そもそも私自身も母親になるまでは、シングルマザー関連のニュースを知っても、言葉として聞いているだけで頭のなかにしっかりインプットされているわけでありませんでした。子どもを置いて出かける母親や男に振り回される母親のニュースを聞いて「悲しいなあ」と漠然と感想を抱いているだけでした。でも実際に同じ立場になってみると、彼女たちに一定の理解ができる自分もいたんです。子育てと仕事の大変さばかりが表立って発信されますが、子ども以外の人との人間関係においてもシングルマザーは複雑な状況にあるんです。
――加藤さん自身も子ども以外との人間関係において複雑な状況にあるのでしょうか?
出産後、30代の男性と出会いました。彼は億単位のお金を動かすような仕事をしているIT関係のビジネスマンで、私がシングルマザーであることを知っていました。ある時、その人が「紗里と子どもの二人のことを真剣に考えているから」と言ってくれたんです。私もそこまでバカではないので、その言葉を丸々うのみにしたわけではありません。でも、なぜかその言葉を「うれしい」と感じてしまった。それから私も彼との関係を真剣に考えるようになり、好きになっていきました。