3人の主張で共通しているのは、「ファンは選手の感情が溢れる場面を期待し、楽しんでいる」というものと、「相手選手による喜びのパフォーマンスがあっても、プレーでやり返すことで報復すればいい」という2つだ。当然、賛否両論あると思うが、賛同するファンも決して少なくないであろう。

 このような不文律は長い歴史を持つアメリカの野球で受け継がれてきたのもであるため、認識を変えていくには時間がかかるかもしれない。だが、少しずつではあるが、特に若い世代の選手を中心に「変えるべきものは変える」という流れができつつあるとも感じる。

 結果的にはどうなるかは分からない部分ではあるが、今ではSNSなどのツールが発達したことで、選手たちも自分たちの意見を公のものとし、ファンとの意見交換の機会も増えた。互いに議論を交わし、より野球が魅力的なスポーツになるようなルールを作ることが、野球の人気を保つためにも必要なのは間違いないだろう。