グループホームは認知症ケアが中心なので、その対応に慣れたスタッフが常駐していて、また自宅に近い環境であることもメリットといえます。

 グループホームは「地域密着型サービス」という区分に該当し、市町村により指定された事業者がサービスを行い、その地域に住む住民が対象となります。

 地域密着型サービスは、住み慣れた地域で柔軟な対応をするための枠組みで、一般のデイサービスより利用定員の少ない「地域密着型通所介護」(小規模デイサービス)などいろいろな介護サービスがあり、近年では、遠く離れた施設ではなく、なじみのある地元で暮らしていけるように地域密着型サービスが拡充される傾向にあります。

 介護に関する社会保障は幅広く、種類も多くあります。次回も引き続き生活を安定させるための社会保障の基礎知識について解説したいと思います。

(構成・橋本明)

※本連載シリーズは、手続き内容をわかりやすくお伝えするため、ポイントを絞り編集しています。一部説明を簡略化している点についてはご了承ください。また、2020年10月14日時点での内容となっています。

著者プロフィールを見る
小泉正典

小泉正典

小泉正典(こいずみ・まさのり)/特定社会保険労務士。1971年、栃木県生まれ。明星大学人文学部経済学科卒。社会保険労務士小泉事務所代表、一般社団法人SRアップ21理事長・東京会会長。専門分野は、労働・社会保険制度全般および社員がイキイキと働きやすい職場づくりコンサルティング。『社会保障一覧表』(アントレックス)シリーズは累計55万部のベストセラー

小泉正典の記事一覧はこちら