俺にとっての芸術はもっぱら映画鑑賞だね。もともとはアクションやサスペンスが好きだったんだが、最近、キャサリン・ヘップバーンの『黄昏』を観てジーンときてしまった。以前では考えられなかったが、そういった純愛映画も受け入れられるようになった俺がいるんだ。一方で最近になって『マッドマックス』シリーズに目覚めた俺もいる(笑)。『マッドマックス』はただのバイオレンスで趣味が悪い映画だと思って観ていなかったが、観てみたら面白かったね! あれはいい映画だ。食わず嫌いはよくないと思って、『アベンジャーズ』も観てみたんだが、こっちはピンと来なかった……。代表(※娘の紋奈さん)はハマっていて「ほかの単体の作品を観たら面白い!」と言っているし、イチから全部観てみるかぁ(苦笑)。

 映画以外では演芸ホールみたいな、落語でもコントでも気楽に笑えるところに行きたいんだよね。このご時世で気軽に行きづらくなったけど、今はライブ配信もやっているだろう。最近はお笑いの東京03が好きでね。「彼らの公演を観に行きたいんだけど」って代表に言ったら、ライブ配信があることを教えてもらってね。ただ、そのライブ配信も時間を間違えて見られなかった! また、やってくれないかな?

 最後になるが、秋は嶋田家にとって大切な日がある。それが9月26日の結婚記念日だ(※この話をしているのは9月中旬)。以前までは女房と旅行したり、食事に行ったりしていたが、歳をとるごとにすっかり出かけなくなってしまったね。それでも3~4年前までは、毎年100本のバラを贈っていたんだよ(照)。まあ、女房はもらったらすぐ逆さづりにしてドライフラワーにするもんで、俺としてはもう少し花を楽しんでほしいんだが……。こういうのは男がロマンチストで女性の方が現実的かもしれないね(笑)。最近は花を捨てるのに躊躇したり、転々と引っ越しをしているからどこに花屋があるかもわからないから贈っていない。今年はどうしようかなぁ。花束の代わりに「花札」でも渡すかな!(笑)
 
※9月26日結婚記念日当日は「お花とケーキと2ショット記念撮影」を贈っていました(天龍プロジェクト代表:嶋田紋奈さんより)。

(構成・高橋ダイスケ)

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天龍源一郎

天龍源一郎

天龍源一郎(てんりゅう・げんいちろう)/1950年、福井県生まれ。「ミスター・プロレス」の異名をとる。63年、13歳で大相撲の二所ノ関部屋入門後、天龍の四股名で16場所在位。76年10月にプロレスに転向、全日本プロレスに入団。90年に新団体SWSに移籍、92年にはWARを旗揚げ。2010年に「天龍プロジェクト」を発足。2015年11月15日、両国国技館での引退試合をもってマット生活に幕を下ろす。

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