「広島の3連覇を許した影響が巨人の編成面、もっと言えばチーム方針にも影響を与えた」とは在京テレビ局スポーツ担当。

「広島の外国人は無名選手でも日本に適した選手を獲得する。そしてドミニカ共和国のカープアカデミーを活用し低額で長期契約する。契約満了で他球団へ出て行かれても次の選手がいる。これまで巨人は高額選手を獲得しても結果が出なかった。米国での実績や名前にお金を出して来日させる、従来の方法を見直したようだ」

 外国人ながらチームリーダーだったブラッド・エルドレッド。そして現在もブルペンの中核になっているヘロニモ・フランスアなどが優勝に貢献した。広島の外国人は素直な『良い人』と評判な選手が多い。関係者やファンからも愛されている。これも独自に構築した外国人活用プログラムとでも言うのだろうか。

 球界全体でかつてのようなクセが強い大物外国人は見かけなくなった。巨人だけでなくNPB全体としてのトレンドになりつつある。新型コロナ禍の影響で各球団とも収益は大幅に下がっているため、獲得にこれまでのようなリスクは冒せない。NPB内での外国人選手の移籍が、より活発化することが予想される。そして中南米系や若手などと早期契約を結び、国内で育成する形も見られそうだ。MLBドラフトで1巡目指名経験のあるカーター・スチュワート(ソフトバンク)などが好例だ。

 重要視されるのは日本への柔軟な適応力であり、『良い人』であること。球界はどんどん変わりつつある。