■YouTubeでは過去ネタをリメイクして配信

 人気絶頂期の2006年に女優・藤原紀香と結婚するも3年後に離婚。浮気が原因と報じられ、仕事が激減していた時期もあった。ここにきて「奇跡のカムバック」を果たした感もあるが、なぜ再び第一線に返り咲くことができたのか。

「やはり、再婚されて娘さんも産まれ、私生活が安定したことが大きいと思います。藤原紀香さんとの離婚後、特に女性の視聴者から毛嫌いされ、陣内さんの人気は地の底まで落ちました。やはり女性視聴者の評判は無視できないので、我々もキャスティングしづらかったというのはあったと思います。しかし、そもそもお笑いスキルの高い人ですから、低空飛行を続けながらも番組に食らいつき、地道に結果を出し続けていたのが今になって結実したんだと思います。浮気ネタを振られてもうまく処理し、後輩からイジられてもしっかり笑いに変えることで地獄から這い上がることができた。人気も安定し始めた今、もっと結果を残せば陣内さんMCの番組が来年以降は何本も生まれると思いますよ」(同)

 タレント活動の一方、自身の撮りおろしネタをYouTubeで更新中。開設半年ながらチャンネル登録者数53万人と、こちらも安定した人気を獲得しつつある。民放バラエティ番組のディレクターは言う。

「デビュー当初はコンビで活動していた陣内さんですが、コンビ解散後にピン芸人として苦労していた頃、自作のVTRや音声にツッコミを入れるというネタを考案。以後、今まで誰もやったことのないピン芸を確立し、『エンタの神様』で大ブレイクしました。YouTubeチャンネルでは過去のネタを新しく撮り下ろしするなど、昨今テレビではあまり見られなくなった本ネタをしっかり配信していてとても評判がいいのです。『エンタの神様』は視聴者層が幅広く、陣内さんのネタはわかりやすいので年配の方や小学生にもウケていました。開設半年でここまで登録者数が増えたのもうなずけます。今も『エンタの神様』は特番として続いてますが、彼の間口の広いネタはこれからも愛され続けていくでしょうし、結果的に彼の間口の広い人気が今の快進撃に繋がっていると思います」

 派手さはないが、着実にテレビでの出番が増えている陣内。生存競争の厳しいお笑い界で、長く生き残っていけるのはそんなダークホース的芸人なのかもしれない。(藤原三星)

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藤原三星

藤原三星

ドラマ評論家・芸能ウェブライター。エンタメ業界に潜伏し、独自の人脈で半歩踏み込んだ芸能記事を書き続ける。『NEWSポストセブン』『Business Journal』などでも執筆中。

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