自身が受験に臨んだときは、説明会用と本番用の2着を用意。本番用は受験服を多く扱うブランドで選んだ。

「脱ぎ着できるようにジャケット付きのワンピースにしました。着席時に膝が隠れるよう、心持ち長めのスカート丈がおすすめです」

 清潔感があり、きちんと見えさえすれば、志望校ごとに洋服を替える必要はなさそうだ。

■不合格の時こそ、親の真価が問われる?

 第一志望だけでなく、受験した学校がすべて不合格ということも。「不合格でも気持ちを切り替え、次にどのような目標を持つかが大事」と久野さん。公立小に進み、中学受験で「御三家に入りました!」とかつての教え子から手紙が届くことも多いそうだ。

 子どもには合否をどう伝えるべきか。

「夫婦で出した結論だけを伝えられるとよいですね。また、『公立の先生と私立の先生が、○○君の取り合いっこをしているの。先生たちがくじを引いて、当たったほうの学校から招待状が届くよ』とお子さんに伝えたご家庭も。合格発表の日に、お母様が手作りの招待状を渡したそうです」と話すのは二宮さん。

 いずれにしても、合否に一喜一憂する姿を子どもに見せないよう、親としては心がけたい。

久野泰可(くの・やすよし)
幼児教室「こぐま会」代表。幼児期に大切な「思考力」を育てるため実践教育を追求し、独自カリキュラム「KUNO メソッド」 を確立。著書に『「考える力」を伸ばす AI時代に活きる幼児教育』(集英社新書)ほか多数。

野倉 学(のくら・まなぶ)
バレクセル代表。リクルートを退社後、独立。専門サイト「お受験じょうほう」(https://www.ojuken.jp/)で小学校受験の実態や最新情報を発信。データを基に受験家庭や、私立小学校へアドバイスも行う。

二宮未央(にのみや・みお)
コラムニスト。小中・専門学校保育科と、聖心女子学院の一貫教育を受ける。卒業後は幼稚園教諭を経て結婚。著書『小学校受験バイブル 賢い子育てをするために』(宮田紀子監修、あさ出版)に、自身の子どもの小学校受験の体験をまとめた。

(文/澤田聡子)

※『AERA English特別号 英語に強くなる小学校選び2021』より

【AERA English特別号】英語に強くなる小学校選び 2021 (AERAムック)

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澤田聡子
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