もっとも、兄は兄で、その個人主義的志向をメンタリストとしての成功に生かしてきたのだろう。この兄弟、おたがいの「負けず嫌い」がプラスに働いているわけだ。

 では、姉妹の場合はどうか。広瀬すずとアリス、土屋太鳳と炎伽、有村架純と藍里、浅田真央と舞のように、姉妹で活躍するケースは少なくないが、男性と違い、女性はその評価において学歴が占める割合がそれほどではない。むしろ、ビジュアルや周囲からの人気といったものが重視され、そこで勝負できるところもあるのだ。

 その典型が、田中みな実である。青山学院大卒の彼女に対し、姉は東大卒で、ふたりの父もそうだ。姉は勉学以外も優秀で、みな実にとって「理想のかっこいいお姉ちゃん」であり続けてきたという。今年3月に放送された「A-Studio」(TBS系)では、こんなエピソードが語られた。

「子供の頃からすべてが違って、一緒にピアノを習いに行っても、バイオリンを習いに行っても、お姉ちゃんは群を抜いて上手で。先生が神童だって言うくらい、天才的な音楽のセンスがあって。だから私は、音楽で姉と並ぶのは希望がないと思って。運動のほうに行ったんです。で、体操を見つけたので」

 青学の中等部から高等部にかけて器械体操に励み、部長もやったみな実。「体操で初めてお姉ちゃんに評価された気がして、うれしくなって、よりいっそう打ち込みましたね」とも言う。彼女の太りにくい、シェイプアップしやすい体や心もそのたまものだろう。ここでも「負けず嫌い」がプラスに働いているわけだ。

 なお、容姿については「私のほうがかわいかった」とか「(姉は)顔で勝負してない」「ちっちゃいときがピークだった」などと言っている。写真を見ると、姉もなかなかの知的美人だが、女子アナから女優へという、容姿も重要視される仕事を選んだ者として、そこは譲れないものがあるのだろう。

「理想のかっこいいお姉ちゃん」と言いつつ、このちょっとこじらせている感じも姉妹あるあるかもしれない。

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たけしの兄は東大卒という「都市伝説」