もう1人、福森晃斗(札幌)も魅力のある選手だ。1992年12月16日生まれの27歳。桐光学園高から川崎Fに入団し、2015年から札幌でプレー。最大の武器は精度の高い左足のキックで、2017年には1試合2本の直接FK弾を決める離れ業をやってのけた。適性は3バックの左になるが、FKという飛び道具を武器に“和製ミハイロビッチ”として、さらなる飛躍を期待したい。

 すでに多士済々のメンバーが揃う日本代表のMF陣だが、Jリーグにもまだ未招集の男たちがいる。その1人が、小野瀬康介(G大阪)だ。1993年4月22日の27歳。横浜FC、山口とJ2を舞台に結果を残して2018年夏にG大阪に加入すると、右サイドを主戦場に切れ味鋭いドリブル突破で幾度となく好機を演出。昨季はリーグ戦30試合で8得点をマークするなど得点力の高さも見せた。ライバルは多いが、代表レベルの能力を持っている選手だ。

 同じく、稲垣祥(名古屋)も代表クラスの実力を持つ1人。1991年12月25日生まれの28歳。帝京高、日体大を経て甲府に入団し、2017年から3年間は広島でプレーしたボランチ。豊富な運動量と素早いプレスからの高いボール奪取能力が魅力で、新天地の名古屋でも幅広い範囲をカバーして中盤を支えている。黒子役として、チームへの貢献度は非常に高い。

 J2にも目を向け、2人の30代プレイヤーに注目したい。1人目は、庄司悦大(京都)。1989年9月14日生まれの30歳。背番号10を背負うゲームメイカーで、静岡育ちの卓越したテクニックを土台に多彩なパスを全方位に繰り出す。2018年から半年間在籍した仙台時代以外は、町田、山口、岐阜、京都とJ1以外のチームでのプレーが続くが、キッカケとチャンスさえあればJ1の舞台でも十分に活躍できるはずだ。

 もう1人、小池純輝(東京V)も注目のアラサー。1987年5月11日生まれの33歳。ユースから2006年にトップ昇格を果たした浦和では出番に恵まれなかったが、2009年の草津へのレンタル移籍を皮切りに水戸、東京V、横浜FC、千葉、愛媛で出場を重ね、昨季は6年ぶりに復帰した東京Vで日本人3位となる16得点をマークした。サイドアタッカーとしてDFからFWまでこなし、豊かなスピードを活かした突破力に加えて、シュート技術にも磨きをかけている。

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柏を支える“万能FW”