「今、日本の社会が『ニュー・ノーマル』を受け入れようとしていて、いろいろなことができるようになっていると思います。女性の活躍の面で考えると、ご主人がテレワークで通勤する必要がなくなったという家庭も多いですし、家事を手伝ってくれたりもする。女性が、外に出て行きやすいという変化も出てきているかと思います。そういう変化がある中で女性の方に、WEリーグの試合会場へ来ていただきたいと思います」

■「絶対に新しいことをやらなくてはいけない」

 岡島チェアは、現在もアメリカ・メリーランド州の州都ボルチモアからのリモートワークで、開幕に向けた準備を進めている。リーグを構成する参加チームについては、質量ともにひとつのメドがついた。今後の問題は、リーグの収益化、そして観客動員だ。

 いつ終わるともわからない新型コロナ禍で、決算で業績予想を出せない企業も出ている。岡島チェアも、「パートナー企業を見つけるということでは、多少、難しいところがあるかと思います」と、厳しい現状を認識している。パートナー企業、スポンサーに対しても、単なる広告媒体としてだけでなく、「WEリーグをサポートするメリット」も併せて提案しているという。

「『オープン・ラボ』という考え方で、例えば、化粧品メーカーであれば『サッカー選手が、汗をかいても落ちない日焼け止め』だったり、食品メーカーであれば『女子アスリートが筋力をつけるための食事』だったり。WEリーガーのデータを提供することで、リサーチを進め、製品を作っていってもらえるようなパートナー企業を探せたらいいなと思って、提案させていただいている最中です」

 もちろん、リーグの価値を明確に示すひとつの指標として、観客動員の増加についても考えを巡らせている。

「今までやっていたことと同じことをしていたら、どうやっても1,000人から1,500人に留まってしまうんです。だから、絶対に新しいことをやらなくてはいけない。そして、新しいことをやるには、社会全体が変わってきている今が、そのチャンスだと思っています。

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