●神戸電鉄


 1995年11月26日ダイヤ改正で、最上位の特快速が登場。現在も上り三田(さんだ)~新開地に限り運転されている。英語表記は「Special Rapid Express」である。同社によると、他社の列車種別を参考にし、社内で協議した結果のようだという。正式な記録はなく、真相は謎に包まれた模様だ。

 列車種別は日本語、英語も含め、様々な思いを込めて命名し、世に送り出している。たとえ、それが和製英語だとしても、利便性の高い列車と自負する以上、次の世代にも受け継がれてゆくことだろう。

 今回、鉄道事業者10社にご協力いただき、列車種別と英訳の由来について調べてみると、観光による訪日、転勤などの在住も含め、“外国人にも使いやすい鉄道、住みやすい沿線を目指している”ことが感じられた。日本語も英語も奥が深そうである。

取材協力/京王電鉄、京浜急行電鉄、京成電鉄、東京モノレール、近畿日本鉄道、九州旅客鉄道、阪急電鉄、阪神電気鉄道、京阪電気鉄道、神戸電鉄

(文・岸田法眼)

岸田法眼(きしだ・ほうがん)/『Yahoo! セカンドライフ』(ヤフー刊)の選抜サポーターに抜擢され、2007年にライターデビュー。以降、フリーのレイルウェイ・ライターとして、『鉄道まるわかり』シリーズ(天夢人刊)、『論座』(朝日新聞社刊)、『bizSPA! フレッシュ』(扶桑社刊)などに執筆。著書に『波瀾万丈の車両』(アルファベータブックス刊)がある。また、好角家でもある。引き続き旅や鉄道などを中心に著作を続ける。