だがその半面、睡眠時無呼吸症には効果的な治療法が確立されていて、早期に治療を開始すれば、さまざまなリスクを減少できる。

 では、どのような兆候が見られたときに病院を受診すればよいのだろうか。

「主な兆候は二つあります。いびきと日中の眠気です。日常的に大きないびきをかいていると指摘された人は、受診されたほうがよいでしょう。もちろん、寝ているときに呼吸が止まっていると言われた人もです。一人暮らしなどでいびきを指摘されたことがない人でも、日中の眠気が強い人や、朝起きたときにいつも頭が痛い、あるいは重い人は、誰かにいびきがないか確かめてもらうことをおすすめします」

 最近はいびきの音を拾ってくれるスマホアプリもあるので、それを活用するのも手だろう。受診の際にアプリで取ったデータを歯科医師に見せれば、診断がスムーズになるという。(文/中川雄大)