一方、同番組では手越祐也(32)がジャニーズを退所し、3人体制になったNEWSの初ステージとなったが、これにも中居は「スピードもあるでしょうし、環境や気持ちの問題もあると思いますし、整理はついているのかな?」と先輩として真正面から質問。続けて、「急ぐこともないですし、これが明けたらしっかりと強くなれると思います」と新生NEWSを励ました。こうしたやりとりもファンの間で絶賛されていたようだ。

■最大の切り札はSMAP再結成!?

今回の「神MC」で各局の争奪戦は激しさを増しそうだが、7月からは新番組「中居大輔と本田翼と夜な夜なラブ子」さんがスタート。中居には珍しい恋愛バラエティに挑戦するといった新機軸を打ち出している。

「同年代の宮川大輔さんとのやりとりもいいし、YouTuberとしても爆発的に売れている本田翼さんの存在感もいい。本来なら4月からスタートするはずがコロナで延期になってしまい、7月スタートとなったのですが、一風変わった深夜番組としてすでに人気に火が付いています。うまくいけば来年にはゴールデン昇格もあり得えます。そもそも中居さんは『ザ!世界仰天ニュース』や『金スマ』といったゴールデン番組を20年近くMCとして切り盛りし、深夜枠での露出にも手を緩めない。テレビを熟知しているため、ハプニング過多な生放送なども自然体できれいに仕切ることができる。中居さんがずっと敬愛しているタモリさんに今、最も近いのは中居さん本人かもしれませんね」

 TVウオッチャーの中村裕一氏も、中居正広の神MCぶりには常に注目しているひとりだ。

「2月の退所会見直後は、4月改編でレギュラー番組がどうなるのかという見方もありましたが、いざフタを開けてみれば見事な安泰ぶり。それだけ彼が今のテレビ界において必要不可欠な存在であることを証明した形になりました。上から愛され、下からも慕われるポジションになり、はっきり言ってウイークポイントが見当たらないというのが正直な感想です。最大の持ち味はその吸収力。タモリ、笑福亭鶴瓶、明石家さんまなどこれまで共演してきた昭和・平成の名だたる名MCの良いところや特徴をしっかり吸収して、独自のオリジナルスタイルを形成。相手を非常に良く分析し、緩急織り交ぜつつ、相手の心情にもキチンと寄り添える。決して表には出しませんが、裏では私たちが想像もつかないくらいの努力を重ねていると思います。50代に突入する頃には、もう誰も太刀打ちできない存在になっているでしょう。それだけでなく、彼にはまだ“SMAP再結成”という最大の切り札も温存している。まさにテレビの申し子であり、令和を背負う名MCとしてこのまま突き進んでほしいですね」

 中居の退所後「中居くんですら干されるのか?」という不安は杞憂に終わったと断言していい。彼の神MCぶりは、誰の忖度も寄せ付けないほど神々しく光り輝いている。(藤原三星)

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藤原三星

藤原三星

ドラマ評論家・芸能ウェブライター。エンタメ業界に潜伏し、独自の人脈で半歩踏み込んだ芸能記事を書き続ける。『NEWSポストセブン』『Business Journal』などでも執筆中。

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