普通のおじさんが好評のずんの飯尾和樹(C)朝日新聞社
普通のおじさんが好評のずんの飯尾和樹(C)朝日新聞社

 女優・多部未華子(31)が主演を務めるドラマ「私の家政夫ナギサさん」(TBS系)が好調だ。同作は、製薬会社のMRとして働くキャリアウーマンで家事が苦手という独身女性・相原メイ(多部)が、家政夫を雇うことから始まるハートフルコメディ。新型コロナウイルス感染拡大の影響でスタートが約3カ月遅れたが、初回の平均視聴率(世帯)は14.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)、第2~4話もすべて12%を越え、健闘している。

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 同作で脇役として作品に深みを持たせているのが、医薬品卸会社の営業課長を演じているお笑いコンビ「ずん」の飯尾和樹(51)。いい人に見えるけど本音を明かさないというキャラクターで、SNS上では「飯尾さん、本当その辺にいそうだから凄い」「いい味出してるというか、演技上手」などの声があり、自然なおじさん感が好評のようだ。

 近年、飯尾は存在感のある脇役としてドラマや映画にひっぱりだこ。共演者からもその演技力が絶賛されるほどだが、どこにでもいる庶民的なおじさんキャラがそのまま役にハマるのかもしれない。

「独特なセンスが光るギャグで人気に火が点いた飯尾さんですが、売れっ子芸人の仲間入りを果たした今でも庶民感覚を持っているようです。例えば、昨年12月、初エッセイの発売イベントで本の印税の使い道を聞かれた際は、まずはお米を買って台所周りを固め、冷蔵庫も『ブー』と音がするので新しくしたいと、堅実さあふれる返答。昨年9月には理想の暮らしについて、家族で過ごすスペースを大切にしていきたいとインタビューで話していました。同じマンションの住人とコミュニケーションが取れると、近くに親戚が住んでいるようで楽しいとも。現在のマンションにはオーナーさんも住んでいて、仲が良いそうです。そんな現実離れしていないところが、おじさん役にプラスに働いているのでしょう」(テレビ情報誌の編集者)

 また、どこまでも低姿勢な印象もまた、良識がありそうなおじさん役には合っているのだろう。飯尾がインタビューで語ったところによると、ずんには踏ん反り返るほどの実績がないが、近くに同じ事務所の関根勤や小堺一機がおり、さらに明石家さんまや出川哲朗と番組で共演できる機会もあり、そうした環境にいることで初心に戻れるとのこと(「Real Sound」2020年2月1日付)

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丸山ひろし

丸山ひろし

埼玉県生まれ。大学卒業後、出版社に勤務し雑誌編集業務に従事。その後ライターに転身し、現在はウェブニュースや、エンタメ関連の記事を中心に執筆している。

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2つの愛され要素を持っているのが飯尾の強み