久保建英はレアルでプレーすべき?それとも…(写真/gettyimages)
久保建英はレアルでプレーすべき?それとも…(写真/gettyimages)

 35試合出場(内先発出場は23試合)。4ゴール、4アシスト。久保建英のラ・リーガデビューシーズンの成績である。

 ビセンテ・モレノ監督は序盤こそ慎重な起用を続けたが、移籍直後からその溢れんばかりの才能をしっかりと評価していた。常に残留争いを強いられたマジョルカで最高の結果を残したとは言えないかもしれないが、与えたインパクトは強烈だ。

 特に年明け以降の活躍は目覚ましく、試合毎にスペインメディアや著名記者から絶賛の嵐。4月には有力紙『as』の一面を飾り、第34節ではあの世界屈指の守備組織を誇るアトレティコ・マドリーを1人で破壊し、ウルグアイ代表DFホセ・マリア・ヒメネスを大いにイラつかせた。

 試合後には、スペインの最大手紙『マルカ』のアトレティコ番記者に「全世界のフットボールスクールの教科書。なんという選手なのだろう。なんて簡単にプレーするのだろう……。アトレティコにいたら、どんなに素晴らしいことだろうか」とまで言わしめている。著名記者サンティアゴ・セグロラ氏は「フットボールを知り尽くしている。マジョルカの司令官だ」とまで表現した。

 たった19歳。ラ・リーガでの初シーズンで、だ。今や世界で最も才能あふれる若手選手の1人としての立ち位置を完全に確立した。

 そんな日本の至宝は、今季の日程を終えてつかの間の休暇に入る。そして、来季を前にしてレアル・マドリーのプレシーズンに合流予定だ。しかし、目覚ましい活躍を見せた彼の去就には当然のように世界中から注目が集まっている。

 これまでの報道では、ラ・リーガの他クラブへの再レンタルだけでなく、世界屈指の強豪パリ・サンジェルマンやイタリアの名門ミラン、ドルトムントなど、様々なビッグクラブの名前が聞こえている。『as』は、国内外から最低でも29クラブが獲得に興味を示しているとまで報じた。その他にも、最近では来季レアル・マドリーでプレーを続けるとの噂もまことしやかにささやかれている。

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試合に出ることを重視すべき?