もちろん、ここまでのヒット作になったのは作品の力が大きいだろうが、やはり3~4月に公開予定だった作品のほぼ全てが封切りを延期したことで観客が集中したことも影響したはずだ。

『犬鳴村』のヒットを受け、同作の第2弾となる『樹海村』の制作も決定。公開時期は未定だが、コロナの収束後に公開できるよう準備を進めているという。

 ただ、東映の4月から6月にかけての全体の収益は10%以下に激減したといい、「全体を救うほどのインパクトではない」(同前)と手放しでは喜べない状況のようだ。

 7月も東京都では感染者が200人を超える日が続き、収束どころか第2波の予兆すら感じさせる。感染の状況次第では、今後も新作の封切りが見送られる可能性は十分ある。異例のロングラン映画が続出する状況は、当面続くかもしれない。(AERAdot.編集部/飯塚大和)