東宝・東映・松竹も驚く「コロナでロングラン続出」の異常事態 3社に“本音”を聞いてみた (1/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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東宝・東映・松竹も驚く「コロナでロングラン続出」の異常事態 3社に“本音”を聞いてみた

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飯塚大和dot.
コロナ禍で異例のロングラン作品となった『犬鳴村』(C)2020 「犬鳴村」製作委員会

コロナ禍で異例のロングラン作品となった『犬鳴村』(C)2020 「犬鳴村」製作委員会

 コロナ禍は映画業界にも大打撃を与えた。映画館は休館が解除された今も人数制限を余儀なくされ、新作映画は次々と公開延期となった。ただ、新作の公開が遅れていることで、緊急事態宣言前の2~3月に公開された映画の中には、異例の「ロングラン」を続けている作品もある。ではそれら作品の興行収入が好調かといえば、そう単純でもないようで……。この事態を配給会社はどう感じているのか。大手3社を取材した。

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 通常、新作映画の上映期間は4週~5週がひとつの目安とされる。その間に興行収入がおよそ10億円を超えればヒット作品とされ、2~3週間上映が延長されるパターンが多い。

 だが、コロナ禍でそれに“異変”が生じた。新作の公開が相次いで延期されたことで、3カ月以上のロングラン上映を続ける映画が続出しているのだ。『一度死んでみた』や『三島由紀夫vs東大全共闘』など、公開から3カ月を超える映画は少なくとも10本ある(7月13日時点)。

 象徴的なのが、3月公開の『弥生、三月』。3月を軸にした物語で、30年分の時の流れが、すべて「3月の出来事」で構成されている。登場人物たちは厚手のコートをはおっているが、夏場に差し掛かった今現在とは半年近くのずれが生じており、「季節外れ」の感は否めない。

 同映画を配給する東宝の担当者は「新作が公開できないので、上映を延長してもらっています。ロングランといえども、コロナの影響で客入りは少ない。やはりマイナスの影響のほうが大きいですよ」と話す。

 松竹配給の『一度死んでみた』も、3月20日の公開以来、すでに17週超のロングランとなっている。公開初週の土日で動員6万人を突破したが、「もっと数字が伸びると思っていた」と担当者はこぼす。

「3月20日は、休館も始まっているタイミング。コロナで潮目が変わった後だったので、伸び悩みました。4月からは全国規模の休館となったので、特に痛手でした」

 上映期間は作品のカラーや客層によっても変わるので一概には言えないというが、「(この動員だと)ヒットとはいえないので、本来なら上映は1か月半程度だったはず。新作が延期になっているので、かけてもらっている状況です。結果的にロングランになっていますが、収益は当初の想定には及びません」


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