三沢が結婚してからも家族ぐるみの付き合いは続いていて、千葉の館山に遊びに行ったことをよく覚えている。楽ちゃんの家族と三沢家と嶋田家、それに親しいもうひと家族で行くんだけど、そのメンツだと当然男性陣は飲みまくるわけだ。ホテルのワインを全部飲んじゃったこともあるよって、また酒の話になったね。まあ、しょうがないよ。どこに行っても一緒に飲んでるだけだから(笑)。

 以前、楽ちゃんにセッティングしてもらってから、年末にハワイに行くのが嶋田家の恒例になったと言ったけど、夏のハワイにも行ったことがある。まだ俺のファイトマネーが高くないときに、どうにかやりくりして家族で行ったんだけど、女房が「こんなに暑いんだったら、日本にいるのと変わらないね」って言ったんだ! なけなしの金で遊びに行ってるのに、うちの女房は平気でそういうことを言うからね……(笑)。それからだよ、年末に行くようになったのは。でも、やっぱり冬に暖かいところに行くと、ちょっとした優越感もあって心が穏やかになるね(笑)。

 そうそう、全日本プロレス時代に「天龍を囲んでのハワイツアー」という企画をやったんだけど、そのとき、冬木がついて来てくれたんだよ!よくハワイまで来たもんだよ。そして、俺のツアーなんだが、ハワイ好きの馬場さん夫妻はもちろん当然のように来ていたよ!(笑)

 それから、夏のお盆の時期は、俺の地元の福井と女房の実家がある京都への帰省だ。アメ車の大きなバンに乗って東京から福井、京都へ移動するんだけど、まるでプロレスで各地を転戦するみたいだ。京都では8月16日の「大文字の送り火」を毎年家族で見ていたね。女房の実家から大文字が見えて、それを大きな盃に写して鏡酒っていって、願い事を3回してから飲むんだけど、あれはいいもんだよ。結婚してから毎年行っていた。それから水ナスのうまさを知ったのも夏の京都だ。今でこそ東京でも水ナスが食べられるようになったけど、当時は関西でしか食べられなかったからね。

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福井への帰省で親父が用意してくれたのはアユ50匹!