堅実な打撃と高い守備力。『優勝請負人』が選んだ球団は巨人。実力はどのように評価できるのか。

「守備は素晴らしい。外野はすべてこなせ、足も速く肩も強い。トップクラスの守備力を発揮するだろう。打撃は三振が少ないので数字は残せる。打率.270-280、20本塁打は打てる。気になるのは腰をツイストするタイミングの取り方。左投手の外へ逃げて行く球への対処がキーになる。ボール球を追いかけず我慢できるか」(大慈彌氏)

 3人の中で最も実績のあるアダム・ジョーンズ(オリックス)はどうか。開幕から4番ライトに定着も、NPBへの対応に多少時間を擁している感がある。攻守の中心として期待されており、現在パ・リーグ最下位であるチーム浮上の鍵を握るのは間違いない。

 03年ドラフト1巡目(全体37位)でシアトル・マリナーズに入団。08年ボルチモア・オリオールズ移籍後に中堅手のレギュラーとなり、7年連続25本塁打以上を放ったスラッガーだ。過去4度のゴールドグラブ賞獲得歴(09、12~14年)もある。昨年はダイヤモンドバックスでプレーし、137試合出場で打率.260、16本塁打、67打点を記録した。

 メジャー通算成績は1823試合出場、1939安打282本塁打945打点97盗塁。

 09年、初のオールスター出場とゴールドグラブ賞受賞を果たした。オリオールズの顔となった10年に、自らのプレースタイルを以下のように語っている。

「アグレッシブなプレーが好き。打席ではハードヒットして強い打球を打ち返すことが大事。手元までしっかり呼び込んで強く叩く。そうすれば打ち損じても野手の間を抜けてくれる。守備ではエラーの数を言う人も多いが、それも自分から攻めた結果。捕れる、と思った打球には挑戦することが大事」(ジョーンズ)

 13、17年に行われたWBCで米国代表に選出されるなど、MLBを代表するスター選手。年齢による衰えも指摘されるが存在感は抜群だ。

「肩の強さはメジャーでもトップクラス。中堅は厳しいかもしれないが、左翼、右翼のポジションなら守れる。打力は健在で打率.280、30本塁打くらいは残しそう。間を作れるので、真っ直ぐ待ちでも変化球に対応できる。配球などに順応できれば、期待通りの成績を残せる」(大慈彌氏)

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ヤクルトのエスコバーは守備専門?