全国に郵送されたアベノマスクはもちろんタレントたちの自宅にも(C)朝日新聞社
全国に郵送されたアベノマスクはもちろんタレントたちの自宅にも(C)朝日新聞社
元AKB48西野未姫はアベノマスクの到着をSNSで報告(西野未姫公式ツイッターより)
元AKB48西野未姫はアベノマスクの到着をSNSで報告(西野未姫公式ツイッターより)

 まだ油断できない状況だが、世の中は確実にアフター・コロナへと進みつつある。そんななか、ようやく政府が「ほぼ配布完了」と発表したアベノマスクが別の形で話題となっている。一世帯に2枚づつ配布され、安倍政権の“失策”と言われる同マスクをめぐって何が起きているのか。

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 約466億円という巨額の費用をかけているにも関わらず、「5月中に全国に配布」とされたものの、6月に入ってもまだに届かないケースもあり、かつ一部で異物混入やカビが生えているなども報告も。混乱の渦中にあったとはいえ、あまりに残念な結果になった。こうしたなか、タレントたちも政府を批判。 例えば、ビートたけしが「新・情報7days ニュースキャスター」(TBS系)で「小さすぎる」と指摘。また、上沼恵美子も「上沼恵美子のこころ晴天」(ABCラジオ)で、小さい上に、配布が遅いことなどを指摘していた。

 こうした批判の一方で別の動きも。アベノマスクを装着してインスタグラムなどに投稿するタレントが数多く出現し、真似をする形でハッシュタグ「#アベノマスク」とともに、マスクを付けて自撮りを投稿するユーザーが数万人にものぼったのだ。

 例えば、元AKB48の西野未姫も「マスク二枚届いた 安倍総理ありがとうございます!」と投稿。ほかにも元テレビ東京でフリーに転身した鷲見玲奈など、タレントやモデル、インスタグラマーなどがこぞって追随。ただでさえ、小泉今日子やきゃりーぱみゅぱみゅなど、芸能人の「政治的な発言」が注目されている昨今、「すわ、安倍政権に擦り寄りか」と驚く人もいるかもしれない。しかし、事情は違うらしい。女性ファッション誌の編集者は言う。

「実は女性タレントやモデルさんのアベノマスク投稿には政治的な思想など毛頭なく、単に、小顔アピールしたいだけなんですよ。とくに固定した仕事のないタレントは、SNSでのアピールも重要な仕事。フリーアナウンサーの岡副麻希さんがアベノマスクを着用した写真を公開して『顔が小さすぎる』とネットニュースになっていたのが良い例です。自らをアピールすることに余念がない。アベノマスクはサイズが小さいと散々言われているので、それを付けてもすっぽり覆われるほどの小顔を自慢したいだけだと思います」

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仕事していますアピールの道具にマスク