独立して新境地を開けるか。(C)朝日新聞社
独立して新境地を開けるか。(C)朝日新聞社

 今年3月末で27年間在籍した「オスカープロモーション」を退社し、個人事務所「Desafio(デサフィオ)」を設立した女優の米倉涼子(44)。日本を代表する人気女優の突然の独立発表は芸能界のみならず、世間でも大きな注目を集めた。

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「米倉はオスカーの古賀誠一会長に対して強い恩義と忠誠心を持っていました。いちファッションモデルだった自分をトップ女優にまで育ててくれたのは古賀会長だったという思いがあったからです。だから、どんなに売れっ子になっても給料制を貫いていたし、上戸彩や武井咲といった後輩女優が結婚や出産などで長期間の休みをとっても、米倉は仕事優先でハードスケジュールをこなし、事務所を支え続けてきました。『他の女優は辞めても米倉だけは最後までオスカーに留まるだろう』と言われていただけに独立発表には正直驚きました」(スポーツ紙の芸能担当デスク)

 独立の理由としては、昨年あたりからさまざまなメディアで報じられてきたオスカー現幹部による社員へのパワハラ騒動や、新恋人とされるアルゼンチン人ダンサーとの交際などが取り沙汰されているが、同事務所の元社員はこう明かす。

「米倉さんは会社の功労者であり、年齢や実績的にも私生活がそれほどマイナスに作用しないクラスの女優です。古賀会長をはじめ、事務所サイドも本業に支障をきたさない限り、恋愛を含むプライベートについてはある程度本人の自由にさせていました。実際、2016年に離婚した2歳年下の会社経営者との交際や結婚も本人の意思を尊重していましたし、今回のアルゼンチン人ダンサーとのお付き合いに関してもあからさまに反対するようなことはなかったと聞いています」

 恋愛が独立の原因という可能性は低そうだが、その一方でこの元社員はこう続ける。

「一連のパワハラ騒動では多くの社員が会社を去りましたが、その中には米倉さんが信頼を寄せていたスタッフもいました。あの騒動と米倉さんの独立が“まったく関係がない”とは言い難いですね。それに加えて、やはり最大の恩人だった古賀会長が会社の世代交代の流れで3月に社長を退任し、会長に就任したのも大きかったと思います。米倉さんの独立と古賀さんの会長就任の時期が重なっているのもその表れでしょう」

 米倉の独立は、長年にわたって二人三脚で会社を発展させてきた古賀会長もお墨付きの「円満退社」というのが業界の見立てのようだ。

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「独立するタイミングが悪すぎた」