■作った煮込みに手を付けなかった夫

 本人の口から直接、不満の言葉が発せられることも。タレントの田曜子は出演した情報番組「ノンストップ!」(フジテレビ・5月22日放送)で、自粛生活での夫への不満を告白し、ネットでは心配の声が相次いだ。

「自粛生活、家庭内ガッカリさん」というテーマで討論がされていたときのこと。コロナ禍による自粛生活が続いているため、夫に煮込みなど時間や手間のかかる料理を作ったという熊田。ところが夫は「刺身とかサラダとか、切っただけのものが好き」と食卓に並んだ煮込み料理を口にしなかったというのだ。「全然手をつけてくれなくて……」と落ち込む熊田に、SNSでは「わかりすぎる!」という女性から賛同の声があがっていました。一方で、結婚して8年も経つ夫婦の対話不足を指摘する意見も少なくなかった。

「ほかにも、自粛期間中に沖縄を訪れ、しかもコロナ感染が明らかとなり世間からバッシングを受けている石田純一さんには、妻の東尾理子さんも大激怒し、愛想を尽かしているとの報道もあります。追い打ちをかけるように、快気祝いで酩酊し、マスクなしの姿まで撮られてしまいましたから、東尾さんから三行半をつきつけられる可能性があるかもしれません。また、お笑いコンビ・流れ星の瀧上伸一郎さんもツイッターでタレントの小林礼奈さんと別居したことを報告しています。大きなケンカはなかったそうですが、コロナ自粛で仕事が激減してしまい、自宅にいる時間が増えたため、些細なことでぶつかるようになってしまったといいます」(前出の記者)

 TVウォッチャーの中村裕一氏は、コロナ禍における芸能人夫婦の関係についてこう分析する。

「芸能人の夫婦でそれぞれが人気者の場合、このコロナ禍で一瞬”無職”になり在宅となったという生活の落差は大きい。芸能人といっても”職種”は様々で、働き方も夜明け前から撮影があったり、一方で深夜までロケがあるなど夫婦間でのすれ違いは必須。もともと他人である夫婦というものは、何らかの“火種”を抱えているもの。価値観の違い、認識のズレ、パートナーへの不満など、些細なものから深刻なものまで、もともと存在していた夫婦間の問題が、今回のステイホームによって図らずも浮き彫りにされてしまったということでしょう。それは一般人も芸能人も一緒です。良くも悪くも世間の注目を集める芸能人の場合、細かいことでもニュースになりやすいので悪いケースばかり取り上げられますが、逆に、この機会に自分の生活態度を見直し、コミュニケーションをしっかり取ることで、より夫婦仲が深まったりと、むしろ良い方向に改善したケースもあると思います。第2波への警戒や、長期戦への覚悟も必要と言われており、状況は予断を許しませんが、いずれにせよ、パートナーと真摯に向き合う非常に良いタイミングなのではないでしょうか」

 私たちの生活や働き方、考え方に大きな変化をもたらすこととなった新型コロナウイルス。芸能界に限らず、身近でもステイホームで過ごす時間が増えた分、夫婦のあり方に変化が生じるカップルが増えそうだ。(高梨歩)

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高梨歩

高梨歩

女性ファッション誌の編集者など経てフリーライターに。芸能やファッション、海外セレブ、育児関連まで、幅広いジャンルを手掛ける。活動歴は約20年。相撲フリークの一面も。

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