「今はようやく貯金もできるようになりました。これだけ稼げるようになったこともあり、婚活を頑張ってみようと思ったんです」

 1千万円プレーヤーともなれば婚活市場では引く手あまたのはずだが、今村さんは女性に対して「こじらせ」ているところがあり、婚活への深い悩みとなっている。

 今村さんは、当時としては珍しい父子家庭で育った。両親は7歳の時に離婚。それから上京するまでの11年間、5歳上の姉が面倒をみてくれた。

「姉が母親代わりでした。姉に怒られたことは一度もありません。とても優しい人なんです」

 彼がどんなことをしても決して怒らず、柔らかい口調で優しく諭してくれる姉。「よく頑張ったね」と、頭をなでて褒めてくれるので、学校での出来事は父親よりも真っ先に姉に報告をしていたという。

 中学時代は姉からのサポートもあったことで、県内トップの高校に進学。そのまま、大学の受験戦争を勝ち抜き、現役で有名私立大学へ進学した。倍率は20倍近かったという。自宅から大学までは片道3時間以上かかったため、進学を機に1人暮らしを始めた。

 18歳になるまで、親しい女性といえば「姉」の1人だけ。母代わりの姉はいつも優しく、今村さんの“理想の女性”だった。このままなら、ちょっとした「シスコン」で済んだはずが、進学のために上京して1人暮らしを始めたことで、今村さんはさらにややこしい“女性観”を抱えることになってしまう。

 健康な男子の1人暮らし。当然ながら、成人向けの雑誌に手が伸びる回数が増えていった。今村さんに特殊な性癖はなく、最初のうちはノーマルな成人誌を購入していたが、数多く読みあさるうちに、徐々に性的な対象が「10代」へとシフトしていったという。俗にいう「ロリコン」への入り口だった。

 それに拍車をかけたのが、大学でのサークル活動の出来事だった。イラストサークルに所属していた今村さんは、女子部員に気に入られようと、よくお菓子などの差し入れをしていたという。だが、最初は喜んでくれていた女子部員たちは次第に「あれを買ってきて」「これじゃない」など、今村さんに指示を出すようになった。今村さんは、その女子たちの姿におびえてしまったと話す。

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「10代の女の子と結婚できるとは思っていない」