木村は高校時代は関東屈指の本格派右腕として評判で高校生ドラフト1巡目で入団。しかし制球難と故障もあって、プロ入り6年目の2012年9月に野手に転向すると、パンチ力と運動能力を生かして2014年には10本塁打をマークした。その後は足踏みが続いていたが、プロ入り13年目の昨年、キャリアハイとなる86安打を記録。秋山翔吾(レッズ)の抜けた今年は外野の一角を狙いたい。

 松井は高校時代から投手、野手両面で注目を集め、東農大では東都二部ながら通算20本塁打を放つなど活躍。中日でもそのパンチ力を期待されたが、なかなか成績が安定せずにレギュラー獲得にはいたらず、昨年途中に交換トレードでオリックスに移籍となった。キャリアハイは2017年の33安打だが、懐の深いバッティングと強肩には定評がある。チームは大物外国人のジョーンズを補強して外野のレギュラー争いは厳しいだけに、今年は勝負のシーズンとなりそうだ。(文・西尾典文)

●西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。

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西尾典文

西尾典文

西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から専門誌に寄稿を開始。修了後も主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間400試合以上を現場で取材し、AERA dot.、デイリー新潮、FRIDAYデジタル、スポーツナビ、BASEBALL KING、THE DIGEST、REAL SPORTSなどに記事を寄稿中。2017年からはスカイAのドラフト中継でも解説を務めている。ドラフト情報を発信する「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも毎日記事を配信中。

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