そこには、日本には考えられない特殊な世界がある。もちろん今回はアメリカにおけるコロナ禍やそれに伴う失業率の悪化、次回給付金の問題と様々な国の事情もあります。

 そんな、日本にいたら理解しきれないアメリカの構図っていうのがあるわけですが、それでも日本人も今回のことに抗議したりするのはいいことだと思うんですが、僕はこれをきっかけに日本の若者達にももっと他にも世界やもちろん国内にも差別はあると知ってほしいと思っています。

 たとえば、中国のウイグルやチベットの問題。いま中国はウイグルやチベットに対して何をしているのか?中国は新疆ウイグル自治区で何を行っているのか?いわゆるチベット問題とかウイグル問題とか、ものすごいことが行われているわけですよ。とんでもない人権侵害が行われているわけですよ、アメリカの黒人差別も大きな問題ですけど、中国のウイグルやチベットでやっている人権侵害の件も大きな問題です。

 今回のことをきっかけに、アメリカの黒人差別のことを知ると同時に、いまアジアで起こっていることも知ってもらう。世界で人種によってひどいことが行われているってことを知り声をあげていく。本当に差別がいけないと思うのであれば、世界各地で人間が人間により受けている差別について声を上げていこうよ、SNSで世界が繋がっているいま、ひどいことには世界中で怒ろうよっていうのが、僕は一番いいと思います。

 こうしたことをいま芸能人が話すと、”芸能人は政治の事を話すな”っていう風潮があります。それはそう言っている人の個人の感覚の問題ですよね、そんな時僕は僕の個人の感覚でこう思うんです、「お前、芸能人が政治のこと話すなって、話すな」って思うんです(笑)。別に個人が話したいこと話せば、政治のことだって、政治の以外でも話したっていいと思いますよね。

 世界中で個人が発信する時代、芸能人が政治的な発言をするのが損か得か、なんて世の中になってしまうのは世界的にも遅れているような気がしますよ。グローバル化、グローバル化と皆んなしょっちゅう言っているじゃないですか(笑)。

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いろいろな人の発言が何かを考えるきっかけに