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「10年来の友人に職業を侮蔑され絶交状態になった」と悲しむ24歳女性に、鴻上尚史が差し出した「怒る」でも「許す」でもないもう一つの選択

連載「鴻上尚史のほがらか人生相談~息苦しい『世間』を楽に生きる処方箋」

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「10年来の友人から職業を侮蔑され絶交状態になりました」と、怒り悲しむ24歳女性。自分の感情にどう折り合いをつけたらいいかと悩む相談者に鴻上尚史が差し出したのは、「怒る」でも「許す」でもないもう一つの選択でした。

【相談69】10年来の付き合いになる友人が私の職業を侮辱。ほぼ絶交状態になりました(24歳 女性 ナム)

 10年来の付き合いになる友人Aとほぼ絶交状態になりました。私は、彼女(友人A)を一生の友人と思っていたので、今後どのようにしていけば良いのか分かりません。彼女はもともと私や他の友人に対して失礼な事を口走ることがありましたが、世の中に完璧な人間はいないし、もしかしたら自分も会話の中で相手に対して失礼な事を言ってしまうこともあるかもしれないと考え、さほど気にしていませんでした。また、彼女と過ごす時間は楽しかったので、彼女の嫌な発言をいちいち指摘することはなく、生活していました。

 先日、彼女(友人A)と私ともう1人の友人Bで食事する機会があったのですが、そこで友人Aが、私と友人Bの職業を侮辱する発言をしました。その発言には友人Aの職業差別的な意識が強く感じられ、私とBはとても動揺し、憤りましたが、何よりものすごく悲しくなりました。私たち3人は中学からの付き合いで、私は勝手に、同じような価値観を持っているものだと思っていました。綺麗事のように聞こえるかもしれませんが、私は全ての職業にそれぞれのミッションがあり、それら全てが尊いと心から思っていたので何だかものすごいショックを受けてしまいました。

 世の中に職業差別的な考えがあるのは十分承知しているし、それを否定するつもりはありません。けれど、友人Aには、私が今の職業につくまでに行なった努力やその過程で感じた辛さや弱音を全て話していたので、私のことをそのように思っていたかと思うと本当に悲しくなりました。また、もしそのように考えていたとしても、私たち2人に絶対に言うべきではない発言だったと思います。私たちにこのようなことを言っても平気だろうと判断したことについても、憤りを感じています。彼女と過ごした楽しい思い出は忘れることができません。このような質問をするということは、私がどこかで彼女との関係の修復を望んでいるというのも自覚しています。また、今までの会話の中で、彼女の発言を指摘せず、感情を露わにして怒ったりすることも全くしなかった私も悪かったと思っています。彼女を許すことができれば楽なのですが、もし許したとしても、その後私は彼女とどう接していけば良いのかわかりません。私は彼女の発言に本当に傷ついたし、何よりもう1人の友人Bは私よりも深く傷つき、怒り、悲しんでいます。自分の悲しみに目を背けるのはまだ簡単ですが、傷ついた友人Bを見ていると私も本当に辛く、Aを許して以前の関係に戻ることは今は考えられません。


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