中国出身のNBAプレーヤーといえばイー・ジャンリャンも姚明と同時期にプレーし、東アジアに影響を与えた選手だ。20歳だった2007年にドラフト1巡目(全体6位)でミルウォーキー・バックスに入るとニュージャージー・ネッツ、ウィザーズ、マーベリックスと渡り歩き5年間で272試合に出場。2009-10シーズンには12.0得点、7.2リバウンドのアベレージをマークした。

 その後は中国リーグに復帰し2016年にロサンゼルス・レイカーズと契約し再びNBAに戻るかに思われたが開幕前に退団。現在も中国代表としてプレーしており、日本にとっても高い壁となっている。

 ワン・ジジーやメンケ・バータル、スン・ユエ、ジョウ・チーも中国出身のNBA選手として最高峰の舞台に立った。ワン・ジジーは1999年のドラフト2巡目(全体36位)でマーベリックスに指名を受けた中国人初のNBAプレーヤー。通算5年間で137試合に出場し1試合平均4.4得点、1.7リバウンドの数字を残した。

 日本と中国以外の選手となると韓国のハ・スンジンがいる。現在34歳となったハは、2004年のドラフト2巡目(全体46位)でポートランド・トレイルブレイザーズに指名されると2シーズンのみプレー。通算46試合の出場にとどまり、ほとんどを下部リーグで過ごした。221cmという長身を生かしたプレーを期待されたが、残念ながら帰国。韓国ではハ以降のNBAプレーヤーが生まれていない。

 今季のNBAは、6年連続で100名以上の米国籍以外の選手が開幕ロスター入りを果たしグローバル化を印象付けている。しかし、東アジア出身となると歴史上でも今回挙げたプレーヤーがほぼ全て。それだけアジア勢にとってNBAは狭き門ということになる。

 そんな中でしっかり結果を出している八村や渡邊は、日本だけでなくアジアを代表する屈指のバスケットボーラーといえるだろう。特に八村は、シーズン中断となるまで41試合で13.4得点、6.0リバウンド、1.7アシストのアベレージ。それ以上にルーキーながら出場した全試合でスターターを務めチームの主力としてその存在感を見せており、過去の東アジア勢の中でも姚明に次ぐ衝撃を与えていることは間違いない。

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今後もアジア人選手の活躍に期待!