「女人禁制」のトンネル工事に密着 女性写真家が写し出した「現場の美学」 (3/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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「女人禁制」のトンネル工事に密着 女性写真家が写し出した「現場の美学」

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山崎エリナ(やまさき・えりな)/写真家。神戸市出身。1995年渡仏、パリを拠点に世界中を撮影。帰国後、国内外で写真展を多数開催。写真集に『アイスランドブルー』『サウダージ』『ただいま おかえり』『アンブラッセ』『三峯神社』『インフラメンテナンス』など http://www.yamasakielina.com

山崎エリナ(やまさき・えりな)/写真家。神戸市出身。1995年渡仏、パリを拠点に世界中を撮影。帰国後、国内外で写真展を多数開催。写真集に『アイスランドブルー』『サウダージ』『ただいま おかえり』『アンブラッセ』『三峯神社』『インフラメンテナンス』など http://www.yamasakielina.com

 一方で休憩時間になるとトンネル内はシーンと静まり返ります。湿った空気や現場の人たちが残した熱気を感じながら、まるで母の胎内にいるような、静謐な空間の中で撮影したトンネルはまさに神秘の世界でした。

 私たちが普段目にするトンネルはこうした現場の技術者によって作られ、作られたトンネルをメンテナンスする作業員もまた「人」です。トンネルは「人の力」の集積なのです。今回、同時期に発売となる写真集『Civil Engineers 土木の肖像』はまさに作られたものを補修する現場の「人」を撮った作品です。土砂崩れなどの災害時に活躍する人たちもいれば、新たなものを作る職人もクローズアップしていますが、共通しているのは、現場の方々の根っこからあふれる「底力」。『土木の肖像』では、人間味豊かな表情に心を寄せて撮影しました。一瞬見せる笑顔はその人の人柄、人間そのものがあふれ出てくる。新潟の風土がかもし出す空気感や1年間の写真ストーリーにも注目してほしいです。

 コロナ禍で大変な時だからこそ、私は写真で人のもつ力やその熱量を伝えたい。インフラメンテナンスの現場やトンネル撮影に携わって学んだのは、目の前のことに誠実な心で真剣に向き合うことの大切さです。写真は撮影するものの思いが投影され、それが見る人に伝わります。だからこそ、これからも人生の一瞬に寄り添い、その一瞬を撮影していきたい。それが私の写真家としての使命だと思っています

●山崎エリナ(やまさき・えりな)/写真家。神戸市出身。1995年渡仏、パリを拠点に世界中を撮影。帰国後、国内外で写真展を多数開催。写真集に『アイスランドブルー』『サウダージ』『ただいま おかえり』『アンブラッセ』『三峯神社』『インフラメンテナンス』など


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